世界の名ボクサー:キッド・マッコイ(Kid McCoy)「実力と奇策で勝負する男」

キッド・マッコイ(Kid McCoy)
1872年10月13日~1940年4月18日

①経歴
世界ミドル級王座を獲得するなど数々のエピソードを残したマッコイ。インディアナ州ワルシャウ出身(従兄弟のジョン W. ラヴェットは州の司法長官に何度か立候補して落選したことがあるそうだ)。スコットランドとイギリスの血を引く家系。身長182cm、リーチ 193cmの立派な体格。病気のフリして相手を油断させて勝利するといった「輪島功一の元祖」みたいな話もあれば、「コークスクリュー・パンチ(手首をひねる猫パンチのような必殺攻撃)」を開発するという天才的な面も(突然、閃いたらしい)。アメリカには「リアル・マッコイ」という俗語があるそうだが、それはキッド・マッコイにちなんだ表現(「コイツは本物だ」という意味らしい)。リングネームは「チャールズ・キッド・マッコイ」。本名は「チャールズ」でもなければ「マッコイ」でもなく、「ノーマン・セルビー」。インディアナ州の農夫に「マッコイ」という男がおり、オハイオ州で肉屋を営んでいた頃の話。酔っ払いの暴漢を叩きのめしたマッコイ。なかなかの強さ。セルビーがボクシングで強さを発揮し出した頃、「肉屋のマッコイ」に例えられて「キッド・マッコイ」と呼ばれるようになったとか(「キッド」は童顔だったからか?)。

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