世界の名ボクサー:オスカー・デラ・ホーヤ⑧「本物のゴールデン・ボーイ」
世界六階級制覇王者。再起戦&五階級制覇。ダレル・コーリー戦、シェーン・モズリー戦(初戦)、アルツロ・ガッティ戦、ハビエル・カスティリェホ戦を紹介します。
オスカー・デラ・ホーヤ(アメリカ)
身長179cm:オーソドックス(右構え)
①オスカー・デラ・ホーヤ 7R KO ダレル・コーリー
(IBAウェルター級王座決定戦、2000年)
(ダウンシーン)
7R:左ボディフックでコーリーがダウン
(感想:デラ・ホーヤがタイトル獲得。フェリックス・トリニダードに敗れてWBC世界ウェルター級王座を失ったデラ・ホーヤが再起戦(2000年初試合)。コンディションの方はどうか? コーリーはメリーランド州出身の黒人。ニックネームは「Too Sweet」(何がそんなに「Sweet」なのだろう?)。デビューから連勝。元WBC世界J・ウェルター級王者ロニー・スミスと引き分け、ソウル・マンビーにKO勝ち。テレンス・アリに決定戦で勝利して北米王座(ウェルター級)獲得。オバ・カーに敗れて王座陥落。決定戦で王座奪回。防衛に成功するなどこのところ連勝中。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」での一戦。スラリとした体型で目に特徴があるコーリー(ドナルド・カリーに似ている)。足で距離を取りながらジャブ、ワンツーからの左フック。デラ・ホーヤはジャブで前進し、得意の左フック。共に残念なところが。コーリーは受け身の姿勢で自分から攻めない。デラ・ホーヤはジャブ、連打で先手を取るが、相手に逃げられてしまう。4R、コーリーがワンツーからの左フック、左ボディ打ち(迫力)。しかし、デラ・ホーヤの左フックでダウン寸前に。その後も手数を出すデラ・ホーヤだが、動きとパンチのキレにやや欠ける。7R、逃げ回るかのような動きのコーリーが左ボディでダウン。ヒザを着いたままカウントアウト。デラ・ホーヤが攻めの姿勢で勝利。トリニダード戦ではアウトボクシングだったが、今回は終始前に出た。しかし、かつての鋭さが消えたのが残念。この試合を観た感じでは「どこまで戦い続けることができるのだろう?」といった動きだった(実際、試合後、笑顔無し。ボブ・アラムに勝利を祝福されてようやく笑顔に)。コーリーは良いパンチを持っていたが、自分から精力的に攻めない。4Rに見せたような攻めを継続できればよかったが、続かず。のらりくらりしたシーンが目立った。おそらくスタミナが不足しているのだろう。その後の二人。この試合は「WBC世界ウェルター級王座挑戦者決定戦」でもあった。トリニダードがデラ・ホーヤから奪ったWBC世界ウェルター級王座を返上したためデラ・ホーヤがそのまま「新王者」という扱いに(ケン・ノートンが挑戦者決定戦に勝った後、王者に認定された時と同じパターン)。コーリーはブランク。カムバックして四勝したが、タイトル戦は無かった。)
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