世界の名ボクサー:ロベルト・デュラン②「パナマの ”石の拳”」

世界四階級制覇王者。ライト級王座防衛戦。ジミー・ロバートソン戦、ヘクター・トンプソン戦、鈴木石松戦、エステバン・デ・ヘスス戦(再戦)、高山将孝戦を紹介します。

ロベルト・デュラン(パナマ)
身長170cm:オーソドックス(右構え)

①ロベルト・デュラン 5R KO ジミー・ロバートソン
(WBA世界ライト級タイトル戦、1973年)
(ダウンシーン)
3R:右ストレートでロバートソンがダウン
5R:右ストレートでロバートソンがダウン
(感想:デュランがタイトル初防衛。デビューから全勝だったデュランだが、前回の試合(ノンタイトル戦)でエステバン・デ・ヘススに判定負け。その次の試合(プロ35戦目)は初防衛戦(73年初試合)。挑戦者ロバートソンはカリフォルニアの白人で、ロサンゼルスが主戦場。デビュー戦は負けたが、その後はアンヘル・エスパダ(後、WBA世界ウェルター級王者に)に勝利、決定戦で北米ライト級王座獲得、高山将孝に判定勝ち。しかし、ロドルフォ・ゴンザレス(後、WBC世界ライト級王者に)、北米王座戦、ベン・ビラフロア(当時、WBA世界J・ライト級王者。ノンタイトル戦)に敗れるなど苦戦が続いている。パナマシティでの一戦(途中からの映像で観戦)。接近戦。互いに右ストレート、フック、ボディ打ち。打ち合いが続き、共に右ストレート、左フックをヒットさせるタフな展開。デュランは右ストレートからの左フックに迫力。ロバートソンも右ストレート、左フックに良さ。3R、右ストレートがカウンターとなってロバートソンがダウン。その後も打撃戦。しかし、ロバートソンは勢いが落ちて押され気味。左フックなどで打ち返すが距離を取ったり、クリンチしたり。構わず前に出るデュラン。5Rに3Rと同じような右ストレートでロバートソンを倒し、KO。デュランがパワー&タフネスで勝利。ロバートソンもよく打ち返してエキサイティングな戦いぶりだったが、タフネスで及ばず。その後のロバートソン。デュラン戦で燃えつきたか、日本で門田新一にKO負けするなど最後は三連敗で引退。)

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