世界の名ボクサー:フリオ・セサール・チャベス⑧「メヒコの英雄」

世界三階級制覇王者。ついに初黒星&世界王座奪回。フランキー・ランドール戦(初戦・再戦)、メルドリック・テーラー戦(再戦)、トニー・タイガー・ロペス戦ほかを紹介します。

フリオ・セサール・チャベス(メキシコ)
身長171cm:オーソドックス(右構え)

①フリオ・セサール・チャベス 6R TKO アンディ・ホリガン
(WBC世界J・ウェルター級タイトル戦、1993年)
(感想:チャベスがタイトル防衛。パーネル・ウィテカーと引き分けて四階級制覇に失敗したチャベス。ノンタイトル戦で再起してTKO勝ち。そして、この12度目の防衛戦(プロ90戦目)。WBC4位の挑戦者ホリガン(26歳)は英国・リバプール出身。これまで21戦全勝(15KO)。英国王座、英連邦王座(いずれもJ・ウェルター級)獲得。ただし、これまでの試合は全て英国。これが初の海外試合となる。メキシコ・プエブラでの一戦(レフェリーはアーサー・マーカンテ)。1Rからチャベスの左フックが炸裂。ワンツーからの左ボディも強烈。勇敢でタフなホリガンはブロックしながら前進。パンチ自体は良いが、ディフェンスされてしまう。コンビネーションでチャベス優勢。5Rには右アッパーなどで連続攻撃。このラウンド終了後、ホリガンが棄権。チャベスがパワー&ディフェンスで圧勝。ホリガンは右ストレート、左フックに良さがあったが、小粒な挑戦者だった印象。その後、ホリガンは英国で地域王座戦などに出場。ラストファイトはWBU王座戦(J・ウェルター級)でTKO負けだった。)

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