世界の名ボクサー:ソニー・リストン②「”大熊”と呼ばれた強打の悪役」

世界ヘビー級王者。連勝でついに世界挑戦。クリーブランド・ウィリアムス戦(再戦)、ロイ・ハリス戦、エディ・マッチェン戦、フロイド・パターソン戦(初戦)ほかを紹介します。

ソニー・リストン(アメリカ)
身長185cm:オーソドックス(右構え)

①ソニー・リストン 2R TKO クリーブランド・ウィリアムス
(ヘビー級戦、1960年)
(ダウンシーン)
2R:左フック、連打で2度、ウィリアムスがダウン
(感想:リストンが強敵と再戦。初戦はパンチの正確さでリストンが3RでのKO勝ち。ウィリアムスは前回のリストン戦後、二連勝。今回はどんな試合を見せるか? テキサス州ヒューストンでの一戦。今回はやや慎重なウィリアムス。距離を取ってジャブ。接近戦では前回と同じように左右フックを強振。そんなウィリアムスに前回とは違ってかなり強引に攻めるリストン。普段はジャブで相手を崩してから連打するが、接近して右ストレート、左右フック。ウィリアムスがジャブ、フックで応戦して1Rはほぼ互角か? 2R、ジャブをよく使うウィリアムス。左フックからの右ストレートがパワフル。しかし、右ストレートを食ってグラり。左フックでダウン。立ったが、リストンが猛攻。ロープ際での連打でウィリアムスが二度目のダウン。今度も立ったが、戦意喪失でレフェリーストップ。それに気付かないリストンがウィリアムスを襲おうとするが、レフェリーが間に入って止めた。再戦は意外なほど短期決戦。ウィリアムスはフックを連打するときにディフェンスに隙ができる。前回はそこを突かれてKOされたため今回は慎重に試合をしていたが、パンチの打ち方やディフェンスといった基本形は変わらない。リストンは強引だったが、相手の欠点がわかっていたため前回と同じように強打を当てることに成功した。その後のウィリアムス。多くの試合に出場。後のWBA王者アーニー・テレルに勝利するなどの星もあったが、大きなトラブル。1964年11月28日。ハイウェイを運転中、スピード違反で警察に止められてトラブル。警官に撃たれ、重傷。それでもカムバックして世界挑戦。しかし、王者モハメド・アリにキレイにKOされた(1966年)。そして1999年に66歳で死去。車にはねられたのが原因だが、その前から体調が悪化していたという。)

ここから先は

2,691字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?