世界の名ボクサー:ファイティング原田②「”突貫小僧” と呼ばれた昭和の英雄」

世界フライ級、バンタム級王者。二階級制覇に挑戦&防衛戦。エデル・ジョフレ戦(初戦・再戦)、アラン・ラドキン戦、ジョー・メデル戦(再戦)を紹介します。

ファイティング原田(日本)
身長160cm:オーソドックス(右構え)

①ファイティング原田 15R 判定 エデル・ジョフレ
(世界バンタム級タイトル戦、1965年)
(感想:原田が二階級制覇。タイでポーンと再戦してフライ級の王座をあっけなく失った原田。階級を上げたが、ジョー・メデルにKO負け。青木勝利とのライバル対決に勝利するなど連勝し、二階級制覇に挑戦。王者ジョフレはこれまで無敗。ブラジル出身の強打者でニックネームは「ガロ・デ・オーロ(黄金のバンタム)」。親兄弟、伯父もボクサーで、少年時代からボクシングの神髄を学ぶ。アマチュアでは多くの試合を経験し、負けは二つだけ。プロデビュー後はKOの山を築く。正確無比な攻撃が特徴で、世界王座獲得後はメデル、青木をKOして王座防衛。原田戦は九度目の防衛戦となる。名古屋での一戦。原田が右ストレート、左フックで先制攻撃。ジョフレはガードを固めてジャブ、左ロングフック。ジャブを連打する原田。4R、右アッパーを打たれて後退するジョフレ。しかし5Rには強烈な左フックと右ストレートを原田に打ち込んで報復。パワーでジョフレ、手数で原田、といった展開。判定は2-1。長いパンチがパワフルだったジョフレ。ショート連打の原田。ジャッジも採点が難しかっただろう。ダウンシーンは無かったが、ジョフレがハードパンチャーだったためスリリングな試合となった。ジョフレがインターバルの時にコーナーの方を向いて座っていたのも試合を独特な雰囲気にしていた。)

ここから先は

1,664字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?