世界の名ボクサー:ジョン・ムガビ④ラスト「”野獣”と呼ばれたウガンダのKOマシーン」

世界J・ミドル級王者。ようやく世界王者に。ルネ・ジャコー戦、カルロス・アンチュネス戦、テリー・ノリス戦、ジェラルド・マクラレン戦、ウィリアム・ジェームス戦を紹介します。

ジョン・ムガビ(ウガンダ)
身長174cm:オーソドックス(右構え)

①ジョン・ムガビ 1R TKO ルネ・ジャコー
(WBC世界J・ミドル級タイトル戦、1989年)
(ダウンシーン)
1R:連打でジャコーがダウン
(感想:ムガビがタイトル獲得。ミドルでは難攻不落のハグラー、J・ミドルでは相手のサミング(と言われている)に世界タイトル獲得を阻まれてきたムガビ。巡り合わせの悪さ、戦い方にそもそも存在する弱点(ディフェンスなど)が原因。強打は相変わらずのようだが、おそらくこれが最後の世界挑戦のチャンス。王者ジャコーはフランスの選手。あのドナルド・カリーを番狂わせで破って王者に。なんとフランスでは30年ぶりの世界王者ということで地元ファンで会場は満員。危険なムガビを相手に初防衛なるか、といったところ。フランスで行われた一戦。左ジャブと左右フックで攻めるムガビ。ジャコーはジャブで応戦。ムガビが右フックで圧力をかけ、その勢いでジャコーが転倒。苦痛の表情のジャコー。倒れたときに足をくじいたらしい。立ったものの連打を食ってダウン、試合終了。あっけないTKO。ムガビはどこかツイてないところがある。ようやく世界王者になれた試合がこのスッキリしない結末。ジャコーはカリーに勝った試合では特別強かったワケではない。距離を取ってジャブを当てるアウトボクシング。ムガビの風圧で吹っ飛ぶような軽い戦いぶりだった。)

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