世界の名ボクサー:フランク・ブルーノ④ラスト「白人にも支持された英国ヘビー級」
WBC世界ヘビー級王者。世界挑戦&そして因縁の再戦。レノックス・ルイス戦、ジェシー・ファガーソン戦、オリバー・マッコール戦、マイク・タイソン戦(再戦)ほかを紹介します。
フランク・ブルーノ(イギリス)
身長191cm:オーソドックス(右構え)
①レノックス・ルイス 7R TKO フランク・ブルーノ
(WBC世界ヘビー級タイトル戦、1993年)
(感想:ルイスがタイトル防衛。実力者に連勝してブルーノ(WBC5位)が三度目の世界挑戦のチャンス。王者ルイスも英国。「カナダ代表」としてソウルオリンピック・スーパーヘビー級金メダル。プロではこれまで全勝。これが二度目の防衛戦。ウェールズのカーディフで行われた新旧の英国黒人対決(史上初の英国人同士の世界ヘビー級タイトルマッチだそうだ)。ジャブを連打する両者。そして右を狙う。踏み込んで得意の右ストレートを打ち込むルイス。ブルーノは接近して右ストレート、左フック。2R、クリンチ中に両者ラビットパンチ(先にやったのはブルーノ)。レフェリーが警告。3R、右ストレートでルイスがピンチ。クリンチでしのぐがボディも攻められる。ブルーノはルイス得意の右を巧くディフェンス。インターバル中、ルイス陣営はルイスを毛布でくるむ(試合が行われたのは10月だったが、異常に寒かったらしい)。その後もブルーノが右フックを振るって前進。ルイスは相手に合わせるかのような戦いぶりでジャブ中心。左目が腫れていくブルーノ。7Rに攻めるが、逆に左フックを食らってピンチ。連打するルイスだが、相手を押さえて攻撃してレフェリーから警告。最後はルイス得意の右がヒットしたところでレフェリーストップ。ルイスが強打で勝利。押されるシーンもあったが、相手の動きがよく見えていたようだ。ブルーノは残念。どうしても勝ちたかったのだろうが、この試合でも荒っぽいラビットパンチ連発。個人的には反則をしてまで勝とうとする者には勝って欲しくないが、それほど必死だった「勝利への執念」は評価したい。その後もルイスは防衛に成功するが、意外な相手に番狂わせを許してしまう。)
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?