世界の名ボクサー:ドナルド・カリー⑦ラスト「シャープなパンチを持つコブラ」
80年代のスター。新たな挑戦。ブレッド・ラリー戦、ホセ・デュラン・マルチネス戦、マイケル・ナン戦、テリー・ノリス戦、エメット・リントン戦(ラストファイト)を紹介します。
ドナルド・カリー(アメリカ)
身長177cm:オーソドックス(右構え)
①ドナルド・カリー 2R TKO ブレッド・ラリー
(ミドル級戦、1989年)
(ダウンシーン)
2R:右ストレートでラリーがダウン
(感想:フランスでほぼいいところなしで敗れてWBC世界J・ミドル級タイトルを失ったカリー。これが再起戦。ラリーはミシガン州出身の白人ファイター。唯一の王座戦は全米J・ウェルター級王座に挑んだ試合で2-0の判定負け。それ以来、連勝中。ラスベガスでの一戦。荒っぽい攻めのラリー。接近して右ストレート、左右フック。パワフルだが、ディフェンスに隙がある。カリーはいつものように慎重姿勢からジャブ、右ストレート、左フック、ディフェンス。2R、左フックが効いたラリー。右ストレートでダウン。立ったが、左フックからのワンツーで攻められたところでレフェリーストップ。カリーが快勝。フランスの時と比べると動きに機敏さがあった。ラリーは残念。腕っぷしの強さは感じられたが・・・。その後のラリー。ロバート・ハインズ(元IBF世界J・ミドル級王者)を破って北米王座(J・ミドル級)獲得、防衛にも成功。しかし、テリー・ノリスのWBC世界J・ミドル級王座に挑んで1RでKO負け。その後もリングに上がり続けたが、ビニー・パジェンザ、オーティス・グラントらを相手に負けが込むようになっていった。そして2011年に48歳で死去。水泳中に脳卒中を起こしたらしい。)
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