世界の名ボクサー:ドノバン・ラドック①「カナダのスマッシュ」
ヘビー級ハードパンチャー。独特の左強打。アル・ホーク戦、マイク・ウィーバー戦、カルロス・エルナンデス戦、エディ・リチャードソン戦、ケン・ラクスタ戦ほかを紹介します。
ドノバン・ラドック(カナダ)
身長191cm:オーソドックス(右構え)
①ドノバン・ラドック 1R TKO アル・ホーク
(ヘビー級戦、1986年)
(ダウンシーン)
1R:左フックで2度、ホークがダウン
(感想:「スマッシュ」と呼ばれる独特の左強打が武器だったラドック。ニックネームは「Razor」(「レーザー光線」ではなく「カミソリ」のこと。「切れ味鋭いパンチ」を形容したものだが、パワーも相当なもの)。ジャマイカに生まれ、その後、カナダに移住。元々はテニスを楽しんでいたが、「お金持ちのスポーツ」であるテニスは何かとカネがかかるということで16歳でボクシングを始める。アマチュアでの試合数は少ないがカナダのタイトルを獲得。プロ転向。カナダを主戦場に連勝だったが、二線級の相手に敗北する失態。ラリー・ホームズとのスパーリングで実力を付けている最中。ホークはミネソタの白人。多くの試合を経験してきたが、中堅どころを相手に勝ったり負けたり。ホセ・リバルタにはKO負け。カナダ・ハリファックスでの一戦。共にジャブ。体格で勝るラドックは足でリズムを取り、左のガードを下げた構えで速いジャブ。左フックにはキレがあり、右ストレートからの左フックなどで早くも優勢。距離を取って応戦するホークだが、左フックでダウン。立ったが、左フックで二度目。今度も立ったが、フラつくホークを見てレフェリーは試合を止めた。ラドックが楽勝。左フックで勝ったが、その左フックは後に猛威を振るう「スマッシュ」ほど振りが大きいパンチではなかった。ホークは残念ながらラドックのような上を目指す選手と戦えるレベルではなかった。その後も勝ったり負けたり。)
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