世界の名ボクサー:トレバー・バービック①「大物と対戦したヘビー級」
WBC世界ヘビー級王者。名のある相手に勝利して株を上げた時期。ジョン・テート戦、ラリー・ホームズ戦(WBC王座戦)、モハメド・アリ戦、グレグ・ペイジ戦を紹介します。
トレバー・バービック(カナダ)
身長188cm:オーソドックス(右構え)
①トレバー・バービック 9R KO ジョン・テート
(ヘビー級、1980年)
(ダウンシーン)
9R:連打でテートがダウン
(感想:ジャマイカ出身のバービック。少年時代にボクシングを習い、アマチュアのリングに上がる。ジャマイカ代表としてモントリオール・オリンピック出場。カナダに移住してプロ入り(カナダを選んだ理由は「アメリカほど競争が激しくないから」とのこと)。これまでの試合は全てカナダで行っており、負け(WBC米大陸王座戦)と引き分けが一つずつ。テートは前WBA王者。アマチュアで優秀だった選手で、モントリオール・オリンピックではヘビー級で銅メダル。パンチの打ち方が基本に忠実で巧い。全勝だったが、WBA王座の防衛戦でマイク・ウィーバーに番狂わせのKO負け。バービック戦はその再起戦。カナダで行われた試合。初回から積極的なバービック。ガチャガチャ打って出る。それに対し、テートは丁寧な打ち方。乱戦に持ち込まれて本来の動きができないテート。しかも次第に疲れが。9R開始早々、バービックがラッシュをかけ、最後はテートを後ろから追いかけるような形で殴り倒した(反則?)。バービックが番狂わせで勝利。本来なら勝てるような打ち方ではないが、勢いで押し切った。再起に失敗したテート。本気を出したら強いはずだが、KOされてしまった。薬物の問題もあり、コンディションが良くなかったのだろう。その後もテートはリングに上がり続けたが、世界戦は無し。引退後は窃盗で逮捕。1998年、交通事故で死去(43歳)。WBA王者になって人生が大きく変わってしまった。)
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