世界の名ボクサー:リディック・ボウ⑥ラスト「大柄な銀メダリスト」
統一世界ヘビー級王者。キャリア終盤の試合。アンドリュー・ゴロタ戦(初戦・再戦)、マーカス・ロード戦、ビリー・ザンブラン戦、ゲネ・プカール戦を紹介します。
リディック・ボウ(アメリカ)
身長196cm:オーソドックス(右構え)
①リディック・ボウ 7R 反則 アンドリュー・ゴロタ
(ヘビー級戦、1996年)
(感想:ホリフィールドとの三戦目でTKO勝ちしたボウ。しかし、WBO王座を剥奪されてしまった。そしてこの試合。前回の試合から間が空いてしまったが、コンディションはどうか? ゴロタはポーランド・ワルシャワ出身。アマチュアで活躍し、ソウルオリンピック(1988年)にはヘビー級で出場、銅メダル。プロ入り後はアメリカを主戦場にこれまで全勝。タイトルはまだ獲得したことがない。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」での一戦。アップライトスタイルのゴロタ。ゴツい身体ではあるが、回転の速い連打を得意とする。共に速いジャブで試合を組み立てる。ゴロタは右ストレート、ボウは左フックが強い。パワーはボウ、パンチのキレとハンドスピードはゴロタ、といったところか。4R、連打されて後退するボウ。しかしゴロタがローブロー。6R、7Rにもローブローを繰り返したゴロタが反則負け。そしてリング上で両陣営が乱闘。実力的にはボウに負けていなかったゴロタ。ローブローを繰り返した理由は何だろう? ボウの圧力に押された? それとも思わずやってしまう妙なクセがついてしまっていたのだろうか? 追い込まれた時に本来の性格が出てしまうのはよくあることだが。)
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