世界の名ボクサー:ティム・ウィザスプーン④「恐怖の強打」
WBA・WBC世界ヘビー級王者。世界王座陥落&その後。ジェームス・スミス戦(再戦)、マーク・ウィリス戦(再戦)、マイク・ウィリアムス戦、アンデルス・エクルンド戦ほかを紹介します。
ティム・ウィザスプーン(アメリカ)
身長192cm:オーソドックス(右構え)
①ジェームス・スミス 1R KO ティム・ウィザスプーン
(WBA世界ヘビー級タイトル戦、1986年)
(ダウンシーン)
1R:左フック、右フック、右フックで3度、ウィザスプーンがダウン
(感想:スミスがタイトル獲得。ウィザスプーンが二度目の防衛戦。この年末の試合に勝って良い新年を迎えることができるかどうか? スミスは以前ウィザースプーンの北米ヘビー級王座に挑戦して判定負け。ジャブ、フックを食ってしまった。その後、再起戦でマービス・フレージャーに判定負け。マイク・ウィーバー、ジェシー・ファーガソン、デビッド・ベイに三連勝。当初ウィザスプーンは前王者トニー・タッブスと再戦の予定だったが、タッブスが負傷。スミスが代役出場することになった。しかし、スミスと対戦予定だったミッチェル・グリーンがドン・キングに激怒。公衆の面前でグリーンに怒鳴り込まれてキングが面目を失ってしまうハプニング。何かとトラブルが発生したが、勝つのは「ボーンクラッシャー」か「テリブル」か? ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」で行われた一戦。スミスがまるで1RでのKOを狙うかのようないきなりのラッシュ。右フックでダウン寸前になったウィザスプーンに得意の右フックを連発。打ち方は粗いが、当たればスゴイのがスミス。フックで一気に倒し切った。さすがボーンクラッシャー、といったところ。惨敗のウィザスプーン。KOで勝つときはスゴイが、負けるときはサッパリなところがある。出来不出来の差があるのがウィザスプーンの特徴。WBCに続いてWBA王座も長く守れなかった。凄まじかったスミスだが、世界には上には上が。初防衛戦でマイク・タイソンに敗れ、王座陥落。しかし、デビューが遅かったというのもあってその後もスミスは長く戦い続けた(ヘビー級は軽量級と違ってノンタイトル戦でもファイトマネーが高いことが多い)。)
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