世界の名ボクサー:ドノバン・ラドック②「カナダのスマッシュ」

ヘビー級ハードパンチャー。左強打で経験者と対戦。レジー・グロス戦、ジェームス・ブロード戦、ジェームス・スミス戦、マイケル・ドークス戦ほかを紹介します。

ドノバン・ラドック(カナダ)
身長191cm:オーソドックス(右構え)

①ドノバン・ラドック 2R TKO レジー・グロス
(ヘビー級戦、1988年)
(ダウンシーン)
2R:右ストレートでグロスがダウン
(感想:「Razor(カミソリ)」ラドック。これまでマイク・ウィーバーに勝利したり、カナダヘビー級タイトルを獲得したりといった実績。グロスは19勝7敗。デビューから連戦連勝のホープだったが(後のIBF世界L・ヘビー級王者チャールズ・ウイリアムスを1Rで倒した星も含まれる)、トップどころには敵わず、マイク・タイソンには1RでKO負け。ただし、タフ男のバート・クーパーを仕留めており、実力はある。アトランチックシティ「コンベンション・ホール」での一戦(「マイク・タイソン vs. マイケル・スピンクス」の大一番のアンダーカードとして行われた試合。にもかかわらず、リングサイドは空席が目立つ。大きな興行のリングサイドに座るような連中はメインにしか興味がない)。ジャブ、右ストレート、得意の左フック「スマッシュ」で攻撃するラドック。グロスもジャブを出し、右フックを決める。2R、左フックからの右ストレートでグロスがダウン。立ったが、連打を浴びてレフェリーストップ。勢いでラドックが圧勝。結果は妥当なところか。グロスはシャープなパンチを持つ良い選手だが、パンチが軽い。その後、凶悪犯罪を起こし、これが最後の試合となった。)

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