世界の名ボクサー:アイラン・バークレー⑥ラスト「ブロンクスの強打者」

世界三階級王者。キャリア後半の世界戦。ロバート・フォーリー戦、ジェームス・トニー戦、ヘンリー・マスケ戦、ゲリー・コーツィー戦、トニー・ホーム戦を紹介します。

アイラン・バークレー(アメリカ)
身長185cm:オーソドックス(右構え)

①アイラン・バークレー 4R TKO ロバート・フォーリー
(L・ヘビー級戦、1992年)
(ダウンシーン)
4R:右フックでフォーリーがダウン
(感想:トーマス・ハーンズとの再戦に勝利して三階級制覇を達成したバークレー(IBF世界S・ミドル級王者)。その後、試合間隔が空いて、このノンタイトル戦(92年の年末。プロ37戦目)。フォーリー(33歳)はアリゾナ州出身の黒人。あのゾラ・フォーリー(モハメド・アリの世界王座に挑戦したことがある)の息子。ユーライア・グラント、デニス・アンドリュースらに連敗したことがあるが、中堅選手には勝ってきた。このところ連勝中。アトランチックシティ「Trump Taj Mahal」での一戦(ロイ・ジョーンズ・ジュニア、ジェームス・トニーらも登場した興行。リングサイドではボブ・アラム、ドナルド・トランプが観戦)。スキンヘッド&ヒゲで厳ついバークレー(セコンドに元WBA世界L・ヘビー級王者エディ・ムスタファ・ムハマド)。開始から接近して左フック。しかしながら、身体が重そうで空振りも目立つ。フォーリーはテクニックで勝負するタイプ。距離を取りながらジャブ、ストレート。左のボディ打ちに巧さ。ただ、全体的にスピード感に欠ける。荒っぽいバークレー。左フック連打、アッパーで相手のガードをこじ開けようとする。4R、ロープ際での右フックでフォーリーがダウン。ダメージ深く、カウント中にレフェリー(ランディ・ニューマン)は試合を止めた。バークレーが強引な勝利。試合後のインタビューでは次の対戦相手トニーに怒り爆発。実に凄まじい表情で「オレを侮辱しやがって」「二度と戦えないようにしてやる」「○してやる」と発言。敗れたフォーリーはその後もリングに上がり続けたが、王座戦を経験することは無かった。)

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