【フィルム撮影のコストを節約】 自宅でフィルムをスキャンするには?準備するものと費用のまとめ
こんにちは、ラウファンです!
シリーズ「フィルム撮影のコストを節約」の続編として、今回は自宅でのフィルムスキャンについてお話ししたいと思います。
気づいている方も多いかもしれませんが、プロのラボでフィルムをスキャンする費用は、現像代よりも高くなることがよくあります。スキャン料金は全体のコストの60%以上を占めることが多く、特に高解像度のスキャンを選ぶとさらに高額になります。自宅用スキャナーの購入には初期費用がかかりますが、長期的には大きな節約につながります。
これは僕自身の経験から得たインサイトです。少し長くなるかもしれませんが、最後までお付き合いください。では、さっそく自宅でのフィルムスキャンについて詳しく見ていきましょう!
なぜ自宅でフィルムをスキャンするのか?
コスト削減
前述のとおり、自宅でスキャンすることで長期的に大きな節約が可能です。普段僕が利用している東京中心部の現像ラボの料金を例に、コストを見てみましょう。現像費用:
カラーフィルム 135 & 120:1本あたり¥770
白黒フィルム 135 & 120:1本あたり880円
4x5フィルム(カラー & 白黒):1枚あたり550円
スキャン費用:
4BASE(標準画質、プリントには不向き):1本あたり1,100円(135 & 120フィルム)
16BASE(高画質、プリントに適した画質):
135フィルム:1本あたり1,320円
120フィルム:1本あたり1,650円
自宅でスキャンすれば、1本あたり1,100円〜1,650円の節約になります!これが積み重なるとかなりの額になると思いませんか?
使っているフィルムの特性をより深く理解できるようになります
自宅でフィルムをスキャンすることで、それぞれのフィルムが持つ独自の特徴や、どのような条件で最適な結果が得られるかを深く理解することができます。これが大きなメリットであり、自分のスタイルを反映したパーソナルなトーンを作り上げる手助けになります。
自宅で手に入れたり自作できるスキャナーの種類
Flatbed Scanner
フラットベッドスキャナーは、ガラス面にフィルムのネガやプリントを置き、ガラスの下にある光源とセンサーが移動して画像を読み取る仕組みです。
最適な用途:中判フィルムや大判フィルムのスキャンに向いています。また、ドキュメントやプリントのスキャンにも対応しています。
例:Epson GT-X970、GT-X830、Canon CanoScan
メリット:多用途で、複数のフォーマットに対応可能。プリントのスキャンもできます。一部のスキャナーにはフィルム変換用のソフトウェアが付属しているものもあります。(例えば、Epson GT-X830を購入すると、SilverFast 8が無料で付属します)
デメリット:35mmフィルムもスキャンできますが、35mmフィルムに特化した方にはあまりおすすめできません。小さいフォーマットだと画質が劣るためです。
価格:1.5万〜7万前後(種類によって異なります)
Digital Camera Scanning
デジタルカメラ(通常はマクロレンズ付き)を使ってフィルムのネガを撮影する方法です。フィルムの背後に光源を配置し、カメラで高解像度の画像を撮影します。
最適な用途:良いカメラとレンズを組み合わせれば、あらゆるフィルムフォーマットで高品質なスキャンが可能です。
メリット:高解像度、スピーディー、多用途。
デメリット:適切なセットアップ(光源やフィルムホルダー)と、ポストプロセスの知識が必要です。
価格:1万〜2万 (デジタルカメラなしで)。すでに良いデジタルカメラを持っている場合は、安く済ませることができます。
僕はメルカリでTKさんの出品からコピースタンドを購入しました(リンクはこちら)。
Dedicated Film Scanner
フィルムのネガやスライドをスキャンするために特化して設計されたスキャナーです。高度な光学系とソフトウェアを使用して、優れたディテールと色再現性を持つ高品質なスキャンを実現します。
最適な用途:35mmおよび中判フィルムのスキャンに最適です。
例:Plustek OpticFilm 8200i、Nikon Coolscan
メリット:フラットベッドスキャナーよりも高解像度でダイナミックレンジも優れています。
デメリット:対応するフィルムフォーマットが限られることが多く、価格も高めです。
価格:価格はかなり高めで、通常7万〜10万ほどかかります。
Professional Lab Scanner
プロの写真ラボで使用されるハイボリュームのラボスキャナーです。大量のフィルムを素早く処理できるように設計されており、自動色補正や画像最適化機能を備えています。
最適な用途:大量のフィルムをバッチスキャンし、迅速な納品が求められる写真ラボやプロの現場での使用に最適です。
例:Noritsu HS-1800、Fujifilm Frontier SP-3000
メリット:高速かつ高品質で、安定した結果を得ることができます。
デメリット:非常に高額で、一般家庭での使用には向いていません。
価格:非常に高価で、通常100万以上します。
自宅でフィルムスキャンをサポートするためのソフトウェア
フィルムのネガをカラー画像に変換するには、専用のソフトウェアが必要です。Adobe Lightroomで手動で行うことも可能ですが、専用アプリを使うと作業がずっと簡単になります。僕が試したアプリをいくつか紹介しますね:
Negative Lab Pro
僕の一押しは「Negative Lab Pro」です。これはAdobe Lightroom専用のプラグインで、フィルムの変換に特化しており、これから紹介する他の2つのアプリよりも変換のクオリティが優れています。
価格:1.5万(永久ライセンス)
Silver Fast 9
これは、僕がスキャンの際にも使っているツールです。主にネガをスキャンして、その後Negative Lab Proで変換するために使用しています。フレーミングやトリミングが簡単なので、Negative Lab Proでの変換作業に集中できるところが気に入っています。
ただ、このアプリ内でも直接ネガをカラー画像に変換することができ、さまざまなフィルムの色調変換オプションが用意されています。
ちなみに、Epson GT-X830フラットベッドスキャナーを購入すると、SilverFast 8が無料で付属します。
価格:8,000円(永久ライセンス)
Vuescan
正直に言うと、僕はこれを1日しか使っておらず、自分のワークフローにはあまり合いませんでした。ただ、YouTubeでは多くの人がこのツールをおすすめしています。無料トライアル版があるので、まずは試してみて、自分のスキャンプロセスに合うか確認してみてください。
価格:1.6万
スキャナーの選び方
自分のフィルムフォーマットに合わせて選ぶ
35mmフィルムに特化していて予算に余裕がある場合は、デジタルカメラを使ってスキャンするか、専用フィルムスキャナーを購入することをおすすめします。フラットベッドスキャナーは35mmフィルムの画質や解像度の面ではあまり優れていません。一方、中判や大判フィルムを扱っている場合(僕もそうですが)、フラットベッドスキャナーは手頃な価格でありながら良い品質を提供してくれる最適な選択肢です。予算を考慮する
フィルムスキャナーの購入は新たな投資になるので、予算を考えながら選びましょう。フラットベッドスキャナーは15,000円ほどの価格で手に入るものもあります。今持っている機材を最大限に活用する
僕はデジタルカメラを持っていないので、フィルムスキャンのためにデジタルカメラを購入するのは他のオプションと比べてかなり高額になってしまいます。しかし、もしすでにデジタルカメラを持っているのであれば、それを使うことをおすすめします。コピースタンドを購入する方が、フラットベッドスキャナーや専用フィルムスキャナーを購入するよりも安く済むからです。
以上です!これが、初めてのスキャナー選びの参考になり、フィルム撮影のコストを抑えて、もっとフィルムカメラでの撮影を楽しめる手助けになれば嬉しいです!
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よろしくお願いします。
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