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不協和音

君(あなた)は、背中を僕に向けたまま
マイナーな不協和音ばかりを弾いている
壊し尽くされた思い出へのララバイ
Over Drive
いままで聴いたことのない激しすぎる音
君を(あなたを)愛した時間の中で
一番苦しく僕の胸が極んでいる

もう二度と一緒に歌うことはないだろう
自分のギターをもって出ていこうとしたけど
ドアを少し開けたけれど出ていけない 隙間から吹き込む雪
体が冷えていく

やっぱり君(あなた)に残っている愛を凍えさせてはいけない
思わず振り返って 君(あなた)を
弾いているギターごと背中から抱きしめた

君(あなた)のまばたきの音
僕は息をこらして聴こうとする
ギターを離した君(あなた)の体から力が抜けて
柔らかい頬が僕の唇をなぞった

昨日の雪が嘘のように晴れやかになった朝
君(あなた)はいなかった
ギターも一緒に持っていったのだろう

部屋を見回して見つめた
君(あなた)が触れなかったベースと12弦のアコースティックギター

いつの間にか部屋に入り込んだ刃物のような枯れ葉は捨ててしまった

僕は僕の音を創り始めよう

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