実用的マナー講座

世の中には様々なマナーがございます。
しかし果たしてそれらは実用的でしょうか。
人様に不快な思いをさせないマナーとしては確かに立派かもしれません。
しかしそこに実用性が兼ね備えられているかと聞かれれば、それは甚だ疑問です。
本日は実用に耐え得るマナーというものを、皆さんとともに学んで参りたいと思います。

①エレベーター
エレベーターを待っている時、目上の人やお客様がいたら、あなたは外で扉の開くボタンを押したまま、皆さんをエレベーターの中にお通ししなければなりません。
それがマナーです。
しかし果たしてそれは実用的でしょうか。
否、ボタンの前に立たれているのは邪魔なのでございます。
後から来る人からしたら、そこに突っ立っているあなたは邪魔者以外の何者でもないのです。
ならば先に乗り込んでしまいましょう。
周りの目なんて何のそのです。
「マナーを知らない人ね。」と冷めた目線を感じても、あなたは自信を持ってズカズカといの一番に乗り込めば良いのです。
そして中で開くボタンを悠々と押していれば何の問題もないのです。
これぞ実用的なマナーです。

②タクシー
タクシーに限らずですが、車の乗る席にもマナーがあります。
一番下っ端は助手席に乗れとありますが、しかしそれはいかがなものでしょうか。 
下っ端が運転手の横にいた方が指示を出しやすいからという理由があるかもしれません。
しかしそのために、序列が下から二番目の人は、後ろの席の真ん中に座るハメになるのかもしれないのです。
後ろの真ん中の席、そう、あそこはモコっと盛り上がっている一番座りにくい席。
しかも後ろから追突されたら、運転席と助手席の間に飛び込んでしまうおまけ付きです。
どう考えてもあの席が一番のハズレです。
下っ端の助手席よりももっとハズレの席であります。
むしろ四人が乗るのならば、助手席がもっともラクに座れるではありませんか。
ですから新人は、目上の人には積極的に助手席をオススメいたしましょう。
「君は席順も分からんのかね!」と憤慨されても、何も動じることはありません。
全ては合理的なお話でございますから。
これぞ実用的なマナーです。

③ビール
目上の人に瓶ビールを注ぐ時には、瓶のラベルを相手に見えるようにしろと言われます。
しかし新人の諸君、そんなことは全くもって気にする必要はありません。
上司は言うでしょう。
「君、君、瓶ビールのラベルは上に向けて注ぐのが常識だよ。」と。
そんな昔気質の部長にはこう言ってやりましょう。
「部長、まだ何を飲んでいるかわからなくなるほど、まだ宴もたけなわではございませんよ。いやだなぁ部長、酒豪の部長がそんなことをおっしゃるなんて。」
新人はこれくらい生意気なことを言ってちょうど良いのです。
さぞかし部長からは「シゴキ甲斐のある若者が入ってきた。」と思われることでしょう。
これぞ実用的なマナーです。

マナーは人を不快にさせない為の作法です。
しかし中には頭を傾げたくなるような非合理的なものもございます。
「昔からそうだから」、「みんながやっているから」なんて、皆様はそんな情けないことを言わないでください。
特にこれからの季節、社会には数多くの新人が溢れます。
新人の皆様には、ぜひ気骨ある実用的マナーを頭の固い団塊世代に叩き込んでいただきたいものです。
あぁ、その後の扱われ方に責任は取れませんがね。

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エアーマン
ごめんなさいね〜サポートなんかしていただいちゃって〜。恐縮だわぁ〜。