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ゲーム業界の疲れる物語①「こういう監修者は疲れる」
ゲーム業界の疲れる物語の①です。
こういう監修者は疲れるというお話です。
絶対に自分はこうはならないぞ!という自戒の為にまとめました。
■とても疲れる「後出しジャンケン監修者」
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夫「お腹すいたー。何か食べたいー。」
妻「何が食べたいの?」
夫「なんでもいいー。」
妻「じゃあカレー作った。」
夫「うーん。カレーはちょっと。
もうちょっとあっさりしたものがよかったかなー。」
妻「それ先に言ってよ。
(なんでもいいって最初に言ってなかったっけ?)」
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こんな感じです。
「何か面白いゲームを作りたいね。企画書作ってよ。」と言われて頑張って作りますが、何かがお気に召さないのか「うーん。これはちょっと○○がー。」「こっちはここが○○だしー。」と後出しで文句を言ってきて承諾しません。
「じゃあ、どういうのがいいんですか?」と聞くと「それを君に考えて欲しいんじゃないかー。」と返される。
この状態です。
非常に疲れます。
■なぜ「後出しジャンケン監修者」はうまれるのか?
何故こういうことになるのかというと、監修者も「正解」がわからないからです。
監修者としては
①お腹はすいてる。
②何か食べたい。
③でも何が食べたいかわからない。
④その為「じゃあ、どういう料理が食べたいのですか?」と聞かれても答えられない。
このような状態です。
このような監修者に対応するために、事前に事細かくヒヤリングしたとします。
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Q1:「和風ですか?洋風ですか?」
→ どちらかというと洋風かなー。
Q2:「アクションですか?RPGですか?」
→ そこはRPGだねー。
Q3:「ライト層向け?ヘビーユーザー層向け?」
→ うーん。悩ましいけどライトで。
Q4:「陰陽師ネタってどうでしょう?」
→ いいと思うよ。
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「ではカッコイイ青年侍と美少女侍が刀剣を振り回してオリエンタルな世界を陰陽術で式神を使役して冒険するRPGはどうでしょう?」
と提案しますが、やはり監修者の答えは「うーん…。」となって承諾してくれません。
■「後出しジャンケン監修者」への対応方法
正解のわからない漠然とした「何か」を探している監修者がやっていることは「オーディション」です。
数百、数千の応募者の中からたった一人が採用される状態です。
これを一人の担当者が担うという事は、数百、数千のボツを一人でくらうということです。
ふつうの人は数十はおろか数回ボツをくらった時点で心が折れます。
ですので一人でこんなことを成し得る人は誰もいません。
このような監修者のOKをもらうためには「監修者の意識や想像の外にあるアイディア」をぶちかますしかありません。
もっとわかりやすく言うと「何でもいいので「それいいね~。」と思わせたら勝ち!」ということです。
先のRPGでいうと
「地球が爆発して四散した刀剣がある惑星に到達したら不思議パワーで擬人化されて「刀剣侍」となって、その惑星のエイリアンとバトルするアクションRPGなんてどうでしょう?」
という提案とかだとOKが出るかもしれません。(あくまで例えです。)
重要なのは、
①正解を監修者に求めない。
②理屈や論理で条件も絞ってもそこに正解はない。
③監修者の意識や想像を超える!
です。
■「後出しジャンケン監修者」の最悪なパターン
このような監修者で最悪なのは、なかなか承諾しないし、正解を聞いても教えてくれないので「じゃあ、どういうのがいいんですか?」と聞くと、
「それを考えるのが君の仕事だろ?
俺が承諾しないのは君が出してくる企画書が悪いからだよ。」
と言って、こちらの責任にしてくる監修者です。
往々にして
作業者「企画書作りました。」
監修者「うーん。別の案出してきてー。」
作業者「それでは締め切りを1日延ばして下さい。」
監修者「君の企画書が悪いから承認されないんだろ?
君の責任なんだから当初の締め切りまでに承認される企画書を出してよ。
締め切りは延ばさん!」
ということが散見されます。
このような監修者の下で仕事をしていると、
「疲れる」を通り越して、数日で「精神を破壊」されます。
ですので、もし皆さんの監修者がこのような監修者である場合、すぐに逃げて下さい。
自分はこういう監修者には絶対にならないように注意します。