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Vol.03 類は友を呼ぶ…実行委員会の作り方〜「クラフトツーリズム」持続可能な地方創生〜

【はじめのご挨拶】
*前回から読んで下さっている方は飛ばしてね!

ひつじサミット尾州の発起人/実行委員会代表の岩田真吾です🐑

2021年10月30日(土)〜31日(日)開催予定の「ひつじサミット尾州」というクラフトツーリズム・イベントのPRも兼ねて、

「クラフトツーリズム」持続可能な地方創生
〜ひつじサミット尾州の紡ぎ方〜

と題してnoteを10回連載します!

【連載目次】
01. クラフトツーリズムって何?ひつじサミット尾州のケース
02. 始まりはいつも誰かに想いを伝えるところから
03. 類は友を呼ぶ…実行委員会の作り方◀︎今回の記事
04. 回り道をしながら繋がっていく…参加事業者の集め方
05. 夢を語ると助けてくれる人が現れる…協賛&協力者の集め方
06. 時流のどこに位置づけるか…メディアを仲間化する方法
07. 工場を「人」に変える…インフルエンサーの活かし方
08. わかりやすさと奥深さの両立…デザインのチカラ
09. 堅い後援を入れることでしっかりと…コロナ対策
10. やって終わりにしない為に…レガシーの残し方

遊びに来てくれるゲストの皆さんにはイベントをより深く楽しめるように、他産地でクラフトツーリズムをやりたい/やっている方には事業の参考になるように、未来の自分たちにとっては甘酸っぱい思い出(笑)として…頑張って書こうと思いますので、ぜひスキ&シェアをお願いします!

ジンギスカン屋での一夜

北海道での羊を巡る冒険に前後して、地元・一宮市の職員をしている友人と食事をすることにしました。これまであんまり見ないようにしてきた産地のことをちゃんと知りたいなと思ったのです。

その際、せっかくだから同世代でイケてるアトツギも誘おうという話になり、もともと親交のあった宮田毛織の宮田さん、宮田さんの友人の伴染工の伴さんも一緒に、名古屋のジンギスカン屋さんへ。12月初旬にしては、あまり寒くない夜でした。

ラム肉を食べつつ、2人に、ひつじサミットの種みたいな話をしました。もし断られたら最悪1人で始めるしかないかな〜と思っていたら「やりましょう!」2人とも即決してくれました。やった!

3人も集まれば充分だな…と満足しかかったところで2人から「もっと仲間を増やしましょう。僕の友人誘っても良いですか?」と。熱い!

お互いの友人が数珠つながりとなり、気づくと11人の発起人が集まっていました。

【余談】伴さんは名古屋の人気ラジオZIP FMリスナー(ジッピーw)で、ちょうど僕がStartup[N]という番組にゲスト出演していたので気になってくれていたそうです。さらにお父様が昔、三星毛糸に修行に来てくれていたそうで、初対面ながらすごいご縁を感じました。

みんなで10万円ずつ持ち寄って始めよう。失敗したら、1年間お小遣い抜きだ!こうやって、予算110万円でひつじサミット尾州は生まれました。

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お父さんの説得

実は、発起人の1人、中隆毛織の木村さんには一度断られました。それもお父さんから…

ただ、その昔、木村さんのお父さんから「息子が産地に戻ってきたら、岩田さん、面倒見てやってよ」と言われていたので、おかしいなと思って、親子面談を依頼しました(笑)

一緒にお会いすると、開口一番お父さんから「息子は繊維商社から戻ってきたばかりで、産地のことをわかってない。今はまだ勉強中だから、またいつか誘ってやってください」とお話いただきました。

しょうがないかな…と諦めムードが漂ったのですが、対話していく中で自分の想いが高まってきて「お父様であればわかってくださると信じて強いことを言います。」と前置きした上で、
何年も修行してきた30代の息子を子ども扱いするのは良くないと思います。」
「木村さんも、30歳を超えて60歳を超えた人に黙って従っていて新しい挑戦できると思うの?『いつか』なんていつまでも来ないよ!」
「よその会社さんに言い過ぎているのはわかっていますので、僕のことは嫌いになっても、ひつじサミットのことは嫌いにならないでください。」
と言ってしまったのです。こういうこと言うから、波風立つんだよな…

でも、素晴らしいのは木村さんのお父さん。「わかった。あとは息子に任せるので少し時間ください。」とおっしゃり、その夜、木村さんから「発起人として参加させてください。」とLINEが来たのでした。

ひつじサミットには、こういうドラマがたくさん生まれています。

ダイバーシティを意識して委員会を組成!

アトツギ11人が集まって発起人となり、まずは狼煙をあげようという事で、記者会見をやってみました。

地元新聞や業界新聞がたくさん来てくれて、僕らの写真入りで掲載してくれました。「若手が産地盛り上げ」という記事を見て私が思ったのは…「おっさんばっかり😅」ということ(笑)

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類友も良いんですが、発起人が30〜40代の男性ばかりになってしまったのです。これでは多様性を活かしたイベントにできないと危機感を感じて、性別を問わず、地元出身の起業家やベンチャー企業に就職している人にも実行委員会に入ってもらいました。

その際、専門性を活かしてできることをできる範囲だけやってくれれば良い、という緩い枠組みにしました。みんなで手弁当で作り上げるイベントなので無理があっては続けられないなと思ったからです。

結果的に男女比率7:3、年齢は20代や学生アドバイザーも入り、緩やかでしなやかな実行委員会が組成されたのでした。

ひつじサミット尾州実行委員会のご紹介
(メンバー全員の音声も聴けます!)

「プロに委託」も良いけれど、まずは自分たちでやってみる

実行委員会を組成していく中で、何人かの先輩方から「餅は餅屋なんだから、代理店に頼んだ方が良いんじゃないか?」とアドバイスを貰うこともありました。

ただ、一度もやったことのないことを始める際は、自分たちでやってみた方が良いなと考えています。

なぜなら…
①結果だけではなくプロセスが財産となる。例え失敗してもそこから経験と知識を得られる。
②自分たちで考え、自分たちで決め、自分たちで動くことで機動力が高くなる。特に日々変わるコロナ情勢に対して柔軟に対応できる。
③発起人が直接伝えることで協力者が増える。
というメリットがあるからです。そして、なにより低予算でスタートできます(笑)

実際、本業をやりながらの準備はなかなか大変でした。

この11ヶ月間の間に、実家の仕事が忙しくなった人、新しく子どもが産まれた人、ご家族の病気で介護しなければならなくなった人などなど、実行委員会の仕事ができなくなった人もいました。それでも助け合いながらプロジェクトを進めることができたのは、「できることを持ち寄る」というしなやかなコンセプトがあったからだと思います。

この経験から得たものは、みんなにとって、プライスレスだと感じています。

次の「回り道をしながら繋がっていく…参加事業者の集め方」では、一緒に工場見学やワークショップを開催してくれる参加事業者の集め方についてお話します!

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