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絶望 希望 学ぼう
この前のビックブック・スタディ・ガイドミーティングで、ステップ1では絶望を、ステップ2では希望を感じなくてはならないというお話がありました。僕のオンラインのホームグループでもちょうどステップ1をやったので、昔のことを書きたくなりました。(自分の話には限界を感じているものの…)
僕は絶望を感じることが難しかったです。今思えば幸いなことですが、借金の額がそれほど大きくなかったからからでしょう。
町のメンタルクリックで「あなたはギャンブル依存症で一生治りません」と言われましたが、信じることが出来ず、GAに参加するまで2年かかりました。
参加して1年でスリップし、スポンサーシップを、お願いしてステップ5までやった後、またスリップしました。
療養休暇をもらい、東京の中間施設に入所しました。
仕事はせずに、毎日午前、午後、夜の3回ミーティングに参加する毎日でした。辛いと言う人もいましたが、僕はミーティングが好きでしたし、これならどんどん回復できると思いました。
ちょうど2ヶ月過ぎだ頃、肺炎になり入院しました。
咳で寝られない苦しさ、誰も見舞いに来ない孤独、ミーティングに参加できない憂鬱さ…。心は恨みと恐れにまみれていました。
少し体調が良くなると、外出許可をもらい、病院の近所をうろうろ歩きました。
8月の猛暑の中、頭はボーっとしていて、「ギャンブルしたい」と考えていました。わずかですが、お金も持っていました。パチンコ屋を探して歩いていました。
しかし、どうしてかギャンブルしないで病室に戻りました。
「回復するために東京にまで来て、施設に入所したのにちょっと苦しくなるとギャンブルしたくなるのだな」
病室で自分の目から涙が流れているのに気づきました。その時やっと絶望を感じることができたのだと思います。ギャンブルが僕の支配者であることが腑に落ちました。
退院の後に施設で改めて始めた12ステップに希望を見出しました。
でも、僕の道のりは右肩上がりではなく、でこぼこな山道を登るようなものでした。危ない時もありましたが、なんとかソーバーを保ってきました。
「回復のステップ」(ジョー・マキュー)には「ステップ1だけはたった一人で踏まなければならない。しかし私はステップ1を踏めるのは自分を超えた大きな力の恵みのおかげだと思う(p23)」と書いてあります。
スリップしたのも、施設に行ったのも、肺炎になったのも、きっと神の意図されたことだったのでしょう。
絶望を感じるのに必要な出来事や時間はきっと人それぞれでしょう。それさえも神が与えてくれたタイミングなのだと思います。
信じることができるなら。
話は変わりますが、
最近、僕は真摯にこのプログラムを学ぼうとする人たちにオンラインで出会い、驚くと共に、尊敬しています。ソーバーの長さは全く関係ないと感じます。
来週は久しぶりに安曇野市でオフライン?でビックブックスタディがあります。
生きているうちに学ぼうと思います。
絶望 希望 学ぼう
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※ビックブック・スタディ・ガイドミーティング
第一土曜日を除く毎土曜日20時30分から行われているオンラインミーティング
ジョー・マキューの作った、もう一つのプログラム『ビッグブック・スタディ・ガイド』を使ったミーティングです。スタディ・ガイドはビッグブックという言葉の海を航海するための羅針盤。シンプルな質問の答えをビッグブックの中に探すことで、12ステップの理解を深めていきます。
(「心の家路」HPより)