第四話 続き
数分後、キャラメルが完成しました!
パフェは、キャラメルを入れる袋を準備しました。
いちごは、ラッピング用のリボンをを準備しました。
スピカは魔法を使って、看板を作りました。
そこには、『小さなお菓子屋さん』と書いてあります。
「いつ、だれが来ても大丈夫!」
「早くお客さん来ないかな~!」
いちごとパフェは、そう言いあっていました。
「う・・・うん!」 スピカもそれに続き言いました。
『小さなお菓子屋さん』開店です!!
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しばらくするとそこに、小さな男の子と、小学生ぐらいの女の子がやって来ました。
「お姉ちゃん!早くお菓子かってよ!お腹すいた~!」
「待ってて!もう少しでスーパーにつくから・・・・・ あれ?」
女の子が小さなお菓子屋さんに目を向けました。
「気づいた・・・!」
「スピカ、笑顔で!!」
緊張で顔がこわばるスピカに、いちごが小さな声で言いました。
「ねえ、あそこにお菓子屋さんがあるよ!行ってみない?」
女の子が言いました。それに、男の子はうなずきました。
二人が、三人の店に向かってきます。
「いらっしゃいませ!今週のお菓子は、キャラメルだよ!」
いちごが笑顔で言いました。
「・・・すごい!お姉ちゃん、色々な形があるよ!!」
「・・何個欲しいですか?一個50円です」
スピカが緊張気味に言いました。
「じゃあ、二つ下さい!」
「わかりました!代金は100円です。」
女の子は100円を置きました。
そして、パフェは二つのキャラメルを透明の袋に入れました。
「はいどうぞ、また来てね!」
「「・・・はい!」」
その姉弟は、笑顔でそう言いました。
「「「ありがとうございました!」」」
二人は、一緒に仲良く、帰って行きました。
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「う・・・売れた~!!!」
それを見送った後、スピカは疲れたように言いました。
「まだ一回だけだけど・・・まあ、みんな頑張ったね。」
パフェが少しだけ小さな声で言いました。賢いパフェは、次のお客さんが来ることを考えて、キチンとした姿勢を保っています。
「・・・たった100円・・・だけどさ!自分が作ったお菓子が売れるのって、こんなに嬉しいんだね・・・!!」
いちごが貰った百円玉をながめて言いました。
「「・・・うん・・・!」」
その後も何人かお客さんが来て、その日は幕を閉じました。
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三日後、小さなお菓子屋さんには、いろいろな味や形のキャラメルが並んでいました。
それは、スピカのアイディアでした。
「味や形が色々あれば、みんなに楽しんでもらえるんじゃないのかな?」
「・・・確かに!!」
いちごが大きな声で言いました。
「そういうキャラメルは、お菓子の国でも見たことないんだけど・・・」
「そ、そうなの!??!?」
「いや、でもできると思うよ。いいアイディアだと思う!斬新でいいんじゃないかな。」
「じゃあ、作ってみよう!」
そうしてできたのは、苺味や抹茶味、その他たくさんのキャラメルです。
「すごい、大繁盛だよ!!」
「私のアイディア、すごかったんじゃない~?」
「すいませーん、キャラメル3個下さい!!」
「「「はーい!!」」」
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午後五時になりました。三人は、夕焼け空を眺めています。
「今日のお店は、これで閉店だよ。」
パフェが二人に向かって言いました。
「すごいよ!!なんと、合計1500円も貰っちゃったんだよ!」
スピカが箱にたまったお金を二人に見せました。
「それは、500円ずつみんなで分けよう!じゃあ、また明日!」
いちごがそう言って帰ろうとした時、パフェが言いました。
「待って!いちご、スピカ。売れ残ったキャラメル、貰ってってよ。このままあっても困るからさ。」
「「ありがとう!」」
「二人ともまたね!!」
スピカはそう言いました。パフェは優しく手を振り、二人を見送りました。
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~いちごの家~
「ただいま~!」
「お帰り!!」
そう言ったのは、今は小学四年生になったれもんです。
「あ、れもん、これあげるよ!」
「わー、すごい!!キャラメル??色ついてる!!」
「すごいでしょ、今日作ったんだよ!!」
「食べるね!いただきまーす!」
れもんはバナナキャラメルを口に入れました。
「お、おいしい!!バナナの味と、キャラメルの味、どっちもあってすごいね!!」
「良かった~、ありがとう!!」
「今週のお菓子はもう終わったけど、小さなお菓子屋さん、大成功だね!」
「えっ?お姉ちゃん、何か言った?」
「あっ・・・ううん、何でもない!」
いちごは、『小さなお菓子屋さん』のことは、秘密にすることにしました。お菓子をずっと勉強して、家族のみんなに、美味しいお菓子をプレゼントするために・・・・・・
〈終わり〉五話へ続く!!!