第一話 続き
しばらくして、パフェは家に帰って来ました。
「早く準備しないと! まずは、大変なところからだね、サンドイッチから作ろう!!」
パフェは、キッチンに向かいました。
そうして、三十分後・・・
「え・・・」
出来上がったのは、ぐちゃぐちゃな、サンドイッチ・・・・・
みたいなものです・・・
「な、なにこれ・・・まあ初めてだから仕方ない!!」
パフェはサンドイッチをかじりました。
「味は美味しい!!見た目をこれから頑張っていかないと・・・」
パフェは、そのいびつなサンドイッチを眺めました。
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そうして、ようやくサンドイッチが出来上がりました。それにかかっていた時間は、何と2時間・・・!
「ふう・・・ようやくできた・・・!!!」
パフェは、アフタヌーンティーの一番下に、サンドイッチを置きました。
タワーマンションの一階の住民は、サンドイッチです。
「シュークリームとチョコは楽勝!!すぐ作っちゃうんだからっ!!」
そう言って、パフェはまたもやキッチンに向かいました。
そして、何とわずか20分で二つのお菓子を作り上げてしまったのです!!
「二階の住民はシュークリーム、三階の住民はチョコレートね!!」
パフェは、とてもワクワクしていました。
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次は、紅茶を選びます。
「うーん・・・決まらないなあ。でも、必ずお茶じゃなければいけないってことでもないはず・・・よしっ!『ブルーマローソーダ』にしよう!!」
『ブルーマローソーダ』は、”ブルーマロー”という茶葉を使ってできるソーダです。重曹を入れると青、レモンを入れるとピンクに変わります。
それは、まるで魔法!魔女のスピカに、とっても似合っています。
「よーし、作っちゃおう!」
そして、ブルーマローソーダを作り上げ、テーブルの準備をしました。
テーブルクロスをひき、真ん中にアフタヌーンティーセットを置きました。
準備万端!! パフェは、キッチンの裏に隠れました。
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『ガチャッ』
(来たっ!!)
「うわっ、本当にお腹すいた~!!」
スピカは言いました。
「あれ?いちご、テーブルに何かあるよ?」
「えっ?これって、アフタ ――――――」
(今だっ!!)「ばあっ!!二人とも久しぶり!!」
「えっ・・・パフェ!?」
「パフェだっ!!」
「いちごもスピカも変わったね~!」
パフェは言いました。
「パフェも変わったよ!」
こうして、三人は再開することが出来ました。
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「ところで、テーブルの上のやつ何?」
スピカはパフェに聞きました。
「これはアフタヌーンティーって言うんだよ。まあ、私は『お菓子のタワーマンション』って言ってるけど・・・」
「へえっ!!」
「パフェ、ありがとう!!私、アフタヌーンティーあこがれてたんだっ!」
「ところでいちご、スピカ。サンドイッチあるけど・・・お腹すいてなかった?」
「いやあ、あのね~・・・今日、特大パンケーキを作ろうと思って・・・」
いちごは言いました。
「今日、お昼ご飯食べてなかったんだよね~!」
スピカもそれに続いて言いました。
「ええっ、そうなの~!?」
部屋中に、笑い声が広がりました。
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「パフェ、これめっちゃおいしいよ!」
二人はそう言いました。
「喜んでくれて嬉しい!」
パフェの作ったアフタヌーンティーは、甘くて、どことなく優しい味がします。
―― この時、 桜の木の三つのつぼみが、祝福するように花を開きました。
〈終わり〉二話へ続く!!