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第四話 山の小さなお菓子屋さん
少し前、爽やかな風が吹いていたある日、三人はパティシエになる事を決意しました。 そんな三人でしたが、パティシエまで、少しずつ近づいて行っているようです。
「よし、”小さなお菓子屋さん” を作ろう!!」
いちごは言いました。
「どこに作ったらいいと思う!?やっぱり、スイートツリーハウスを使おうかな??それともそれとも・・・」
それに続き、スピカはワクワクしたような声で言いました。
「うーん・・・」
パフェは考えました。
「山の中のツリーハウスの近くだと、屋台をみんなが見つけてくれないと思う。そもそもあまり見つけられないように作られてるから・・・・みんなが見つけやすい、山のふもとに作ったらいいんじゃないかな?」
「確かに・・・じゃあ、山のふもとに作るのでいい?」
「「賛成!」」
いちごの言葉に、二人はうなずきました。
**********
三人は外へ出て、山のふもとまで下りてきました。
「お店・・・どうやって作ろうか・・・」
いちごは言いました。それが問題です。
お菓子を作る以前に 屋台がないと、何も始まらないのです。
「・・・ホームセンターに行って、素材を・・・」
「ちょっと待って!!!」
スピカが大きな声を出しました。
「もう、二人ったら・・・私が魔女だって忘れてない??」
「知ってるけど・・・・」
パフェは不思議そうに言いました。
「屋台なんてねぇ、魔法で簡単に作れちゃうよ! それっ!」
『パチンッ!!』
スピカが指を鳴らすと、あっという間に、素敵な屋台が出来上がったのです!!
それを見て、いちごは思わず声を上げました。
「す、すご・・・」
「へへっ、でしょでしょ~?」
「スピカ、さすが!これで屋台は完成ね!お菓子を作りに、ツリーハウスに戻ろう!」
「え、その必要はないよ?」
スピカは言いました。
「どうして・・・?」
「私がそんないちいち戻らなくちゃいけない屋台なんて作ると思う?私そんな馬鹿じゃないんだから!!ここには鍋もかまどもクーラーボックスもある。それにね・・・クーラーボックスは、ツリーハウスの冷蔵庫と連動してるのよ!!」
「「・・・!!」」
「どう?びっくりした~?」
「さすがスピカ!!気が利くよ・・・これで本当に、” 完ぺキ ”じゃん!!」
パフェは大声を上げました。
**********
「さてと、お菓子はどうするか・・・」
いちごが言いました。
「それが問題よね・・・」
これには、パフェもスピカも困ってしまいました。
「あ、私ね、この前、” きょらみる ” っていうお菓子を食べたんだよ!!」
「・・・なにそれ」
「えええっ、パフェ、知らないの!?パフェなら知ってると思ってたのに・・・あれだよ!茶色くて、甘くて・・・あめみたいな!!」
「も、もしかして・・・キャラメル??」
いちごが言いました。
「そ、そうそれ!!」
「はぁ・・・キャラメルも覚えられなかったの・・・?」
パフェが少しだけ呆れたような口調で言いました。
「・・・は!?覚えてなかったんじゃないよ!わ、私は、二人を試すために言ってたのよ!二人ならこれでもわかるんじゃないかってね!!」
「・・・ふふ、そう・・・つまり、キャラメルがいいんじゃないかってことね?」
パフェが言いました。
「うん!」
その言葉を聞いて、いちごがパフェとスピカに向かってこう言いました。
「キャラメルなら、甘くていっぱい作れるんじゃない?今回のお菓子は、キャラメルにしよう!!」
三人はそう決めたのでした。
続く!!!