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「楽器を演奏する」ということ

「体を動かす」と言っても、これには色々な意味がありますが、大きく分けると2つの側面からなります。

①筋肉を収縮・弛緩させる
②動作をイメージする

①は文字通り筋肉の話し。
さらに、「筋肉を収縮させる」と言っても静的収縮動的収縮に大別されます。

まず静的収縮は、等尺性収縮と呼ばれる“筋肉の長さを一定に保つための収縮”があります。

また動的収縮は…
a)求心性収縮
b)遠心性収縮
の2種類があり、どちらもさらに
ア)等速性収縮
イ)等張性収縮
にわけられます。


そして②の「動作をイメージする」は、みんな大好き(?)、中枢神経の話しです。
要するに、脳と脊髄の話しです。
特に“楽器を演奏する”場合、演奏動作に関する記憶を用ているので「記憶ってなに?」というところが重要になります。
ちなみに楽器演奏は、脳科学や医学の分野では非陳述記憶(non declarative memory))とか手続き記憶(procedual memory)と呼ばれ、特に小脳がカギになります。

とまぁ、いきなり専門用語がものすごい数になりましたが、楽器演奏のことを医師やリハビリ職の人間が真剣に考えるとなると、基礎知識に部類されます。

「肩が凝ったらこんな体操をすると良い」
と言うのは簡単ですが、その体操が安全な運動かどうかの検証が必要になります。
ストレッチの中には、練習前に行うことはケガのリスクが上がるものもあります。しかし様々なメディアを見ていると、紹介している人が危険性を知らずに紹介しているものもあります…

ひと昔前に「突き指をしたら、伸ばせば良い」というものがありました。これは指の腱を断裂する危険があるため避けるべきであることがやっと普及してきましたが、僕が言いたいのはその手のものがまだ残っているということです。

安全なことを安全に行うには、基礎基本が大事であることは、どの場面でも、大切にしたいものですね。

〜参考文献〜
①基礎運動学 第6版補訂 2016年2月
中村隆一・長崎浩・齋藤宏
医歯薬出版株式会社

②脳卒中理学療法の理論と技術 第3版 2019年4月
原寛美・吉尾雅春
MEDICAL VIEW


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