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ロールケーキの芯【札幌お菓子屋さん紹介】

真冬の住宅街、献血に行く途中にだいぶ時間があったので寄り道。

前から寄ろうと思っていた洋菓子屋さんに行く。「悩むなぁ」と可愛こぶって口に出して悩んでいると接客してくださった奥様が「ゆっくり選んで大丈夫ですよ」とにこやかに話しかけてくれる。そっちの方がずっと可愛らしい。

焼き菓子とグリーンティーロールという手のひらサイズのロールケーキを買って、紙袋に入れてもらい店を出る。すれ違いざまに二人ほどお客さんが来ていて、天気のいい休日にお茶をする人がほかにもいるっていうのがなんかいいなってなる。

イートインスペースっぽいものがあるのは事前に食べログで調べて知っていたが、なんとなく、紙袋に入れてもらう過程で言いそびれてしまったのもあり、公園の乾いたベンチに腰掛けていただくことにする。雪で地面までの距離が短くなったベンチに足を抱えるようにして座る。

手前のクリームが取り出す時に紙袋についてしまった、不覚

冬の公園に長居するのは、当たり前だけど寒いのでお勧めしない。ましてやこれから献血なので、また血管が冷えすぎて採血までに異様に時間がかかることが予想される。

金の紙にくるんと巻かれた小さなロールケーキは見た目より軽くて、寒くて指先の神経があまり働いていないのかしらといざ口に運んだ。
スポンジ生地の茶葉の風味や香りは(やはり極寒の屋外で食べるものではないので)今の私には感じにくかったが、最後の一口を食べ終わった時に口の中が爽やかだった。このさりげなさ!
乳脂肪分を感じさせるクリームの甘さは飲みこんで仕舞えば結構あっさりしていて、お店の冷蔵庫から出したばかりだったこともありアイスクリーム(ラクトアイスとかアイスミルクじゃないやつ)を食べているようだった。冷やしておいしいタイプだ。少し常温に出しておいた方がグリーンティーのポテンシャルは感じそう。

ゆるいクリームがちょっと苦手だ。
(大学生の時に雪印パーラーの巨大パフェを友達が食べてたのだが、食べきれずに終盤で呼びつけられたことがあり、ドロドロのアイスともクリームともいえない液体を食べたことがトドメだったな)
だから、これくらい芯のあるクリームの方がいい。クリーム状という形態はなんだか不思議だ。固体って感じしないけど液体じゃない以上、固形?という感じ。それでも口に入れると溶けて、液体になる。

遊ぶ親子のビビットな色が雪に映える。
時折通り過ぎる中学生の笑い声。

青空。葉を落とした柳を背に、献血センターへ。


行ったお店
欧風菓子 末武

老舗感があるが元々は倶知安のお店だったらしい。今は二十四軒エリアにあります。

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