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「天を支え病を払う」って何?

中医学が教える「天を支え病を払う」——心と体の健康を促すシンプルな動作

私たちの日常生活には、心と体のバランスを整える時間が必要です。しかし、時間がない、難しそう、続けるのが難しい…そんな悩みを持つ方も多いでしょう。ここでご紹介するのは、中医学に基づくシンプルな養生法、「天を支え病を払う」という気功の動作です。ゆっくりとした簡単な動作で、体内の気(エネルギー)の流れを促し、体の調和を図りましょう。

「天を支え病を払う」って何?

この動作は、両腕をゆっくりと頭上に持ち上げ、「空を支える」ようなイメージで行います。このシンプルな動作が、全身の気血の流れを整え、特に「三焦」と呼ばれる上中下の三つの焦点を開く役割を果たすのです。これにより、督脈と任脈という重要な経絡を通して、気の流れがスムーズに。これが、心身に陰陽の調和をもたらし、健康促進につながります。

動作のやり方と効果

  1. 腕を上げる
    両腕をゆっくりと上げる際には、陽気の上昇を意識します。深く息を吸い、新鮮なエネルギー(清気)を体内に引き込みます。この呼吸と動作により、肺をはじめとする内臓機能が活性化し、健康なエネルギー(正気)を体内で高める効果があります。

  2. 「天」との一体感を感じる
    両腕が頭の上に達したとき、頭頂部が「天」とつながっているイメージを持つことが大切です。この瞬間、全身の気血が一体となり、気が巡る感覚を得られます。これは「天人合一(自然と一体化する)」の境地を感じさせ、心身の調和が深まるのです。

  3. 腕を下ろし、呼気とともに体内の不純な気を排出
    ゆっくりと両腕を下ろしながら息を吐き出します。このとき、体内の濁気(不純なエネルギー)を地面に流すイメージを持ちましょう。これによって体内の滞りや病邪が払われ、心身がリフレッシュされるのを感じられます。

気血の調和と免疫力向上への効果

「天を支え病を払う」動作は、気血のバランスを整えると同時に、肝・脾・肺などの臓腑の働きをサポートし、経絡の通りを良くします。これによって、免疫力が高まり、体の自然治癒力もアップ。特に慢性的な体調不良の予防や改善に効果が期待できます。さらに、血流やエネルギーが体内を巡ることで、体力が養われ、延命長寿への一歩にもつながります。

忙しい日常に取り入れられるシンプルな健康習慣

時間をかけず、難しい技術も不要なこの動作は、忙しい日常に取り入れやすく、健康習慣として最適です。毎朝や寝る前に数分行うだけで、心身の調和が整い、自然と体が活性化していくのを感じられるでしょう。

日々の生活の中で、「天を支え病を払う」を習慣化し、あなたも心身ともに健やかな毎日を手に入れてみませんか?


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