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ちゃんと正しく、ドイツ人の希望通りの国になりますように!
カバ子なりに2025年ドイツ連邦議会選挙を記事にする為、色々なドイツ人と話をしました。
政治的な話をする、というよりは、調べてみたけどちょっと分からないので教えてもらったって感じでした。
今回話を聞いたドイツ人が以下6名です。
60代後半男性
60代後半女性
50代前半男性
40代前半男性
40代前半女性
30代後半男性
なるべく意見の偏りがないように
選んだつもりです。
日本の選挙しか知らないカバ子にとって、
かなり興味深い内容でした。
国は違えど、人間が作る法律や制度なので、
原則的には日本のものと近いかな、と。
近からず遠からず、という印象でした。
例えば
ドイツの投票用紙を見てビックリしました。
左側に候補者名、右側に政党の名前が書いてあります。え…なんで?と思い、知人のドイツ人に聞いたところ、左は小選挙区用、右は比例代表用、とのこと。
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ヴィースバーデンの投票用紙です。
おお!なるほど!
簡単に説明しますと、ドイツの議席数は合計598議席です。299議席が小選挙(人に投票)で埋まり、残りが比例代表(政党に投票)で埋まります。
(日本で言う衆議院での議席数)
日本だと候補者を選ぶと自動的に政党も選んだことになりますよね…?たしか。もう違うのかな?
もし一緒に選ぶ方式なら、ドイツの別々に選んでもいい、と言うのは画期的ですね…笑
(2025年2月23日訂正。日本は小選挙区と比例代表と投票用紙を2枚受け取り、それぞれ投票するとのこと。ドイツと同じですね)
一瞬、どうやって票を計算するんだろう、と思いましたが、端的に説明してもらえて分かりやすかったです。
さて、前回の記事で紹介したWahl-O-Matですが、実は日本にも’投票ナビ’というサイトがありますので、興味のある方は下記のリンクからどうぞ。
Wahl-O-Matですが、最新の政策を元に38の質問が作られていますが、過去の政策がどれだけ達成されたのか考慮されていない為、精度の低いものだと批判されている、と同僚から聞きました。
Tagesschauで下記の記事がありました。
Tagesschau でも同様に取り上げられていますが、その批判を元に政府公認ではない民間団体Frag den StaatがReal-O-Matという20の質問を元に、自分に合う政党を選べるサイトを公開しています。
どのサイトもいい面と悪い面があり、一長一短みたいです。要は使う人がどう判断するのか、という議論からは決して逃れられないということですね…まあ、何でもそうですよね、きっと。
2021年の選挙の際、
友達が投票する政党について話をしてくれました。具体的な政党名は覚えていないのですが…当時、彼女の中ではどうしても投票したい政党がなく、選ぶに選べない状況だったので、動物愛護に熱心な政党に投票する…と言っていました。
彼女が、カバ子に語ったことをそのまま彼女の両親に伝えたところ、彼女のお父さんが自分の娘に言った言葉が印象だったので紹介します。
ドイツは今、岐路に立っていて、どの政党が政権を握るかで政治的にも経済的にも変わる転換期だ。そんな時に政権を握れない政党の為に、貴重な1票を無駄にする気なのか?
と言われたそうです。
いわゆる5パーセント条項のことですね、きっと。
阻止条項、または足切り条項と言われることもあるこのルールでは、比例代表制で得票数が5%未満の政党は連邦議会に議席が持てない、という。
ワイマール時代に小党の濫立で政権の不安を招いた為に1953年の第2回総選挙から実施されているそうです。
お父さんは、決断の時に逃げるなって言いたかったのかもしれません。彼女にとってはたかが1票、でもお父さんにとってはされど1票だったんです。
娘の住む世界を良くしておきたい
安全で快適な国を残してやりたいって
どの親御さんでも思うことだと思います。
結局、友達がどうしたのかは聞いていません。
彼女の選択を肯定することも否定することも、
外国人のカバ子には出来ないからです。
今回の選挙で
国とは何か、国籍とは何か、選挙権とは、
アイデンティティや帰属意識とは何なのか、
を強く意識しました。
カバ子は他の国から来た動物ですから、
ただただ、ドイツ人が作り上げた素敵なドイツが、ちゃんと正しく、今後もドイツ人の希望通りの国であることを切に願います。
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