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官民連携で生み出す!地域の学び・繋がりを深める”場”づくり

こんにちは!上川町地域おこし協力隊インターンシップの河口七海です。
上川町学園構想に関わる人を知りたい!知ってほしい!そんな思いで、前回に引き続きインタビューをしてきました。
第二弾は、交流施設PORTOを運営する株式会社EFCの絹張さん、大村さん。そして、上川町教育委員会の池端さんに、地域の中での新たな場づくりについて語っていただきました。

■プロフィール

(左)絹張 蝦夷丸さん:株式会社EFC取締役。元上川町地域おこし協力隊。
今年、札幌マラソンを完走しました!

(右)大村 優介さん:株式会社EFC所属。上川町議会議員。
最近は、AIに指導してもらいながらバスケを練習中です!

池端 広大さん
上川町役場の職員。現在は上川町教育委員会で勤務。
朝4時に起きてドラマを見ることが日課です!

■PORTOとは?

株式会社EFCが運営する、上川町の交流&コワーキングスペース。スマホ相談や移住定住相談、イベント開催などあらゆる用途で活用されている。

上川町にできた “場”の新たな選択肢『PORTO』

ー PORTOのような場所(学校、家、公共施設ではない場所)が、町の中でどのような役割を果たしていると思いますか?

大村さん:PORTOは地域交流の場を目的に作られて3年程になりますが、子どもたちにとっては公園や公民館、家とは違うもう一つの選択肢になっていると感じます。
上川町内には、子どもたちが屋内で集まれる場所って多くないんです。だからこそPORTOは、小中学生の放課後の居場所に、特に高校生の場合は電車の待ち時間に立ち寄る居場所になっているなと思います。
 そこには仲介人の大人(PORTOスタッフ)がいて、小学生からシニアの方まで、年齢や立場が全然違う人たちが話す空間が生まれています。小学生が高校生をボードゲームに誘ったりして、新しい繋がりができていくのはすごく良いですね。
 仕事で上川町に来た大人が偶然コワーキングスペースで働いていて、仕事の合間で子どもたちと遊ぶということもあって。ただ場所があるだけでは起きない交流が、PORTOでは生まれることが強みだと思います!

様々なお店の商品を購入できるPORTOマルシェを定期的に開催!

池端さん:PORTOという名前が素敵ですよね!誰が付けたんですか?

絹張さん:私です!ジブリ映画『魔女の宅急便』の世界観で考えたんですよ。
町に訪れた人がどう馴染んでいくか考えた時に思い出したのが、キキを最初に受け入れてくれたパン屋の”おそのさん”だったんですよね。キキはそこから色々な町の人と知り合ったり、働かせてもらったりしたことがきっかけで、自分の役割を町の中で見つけていくんですよね。
PORTOもそんな場所になってほしいなと考えて、人やもの、情報が集まるポート・港みたいなところから「PORTO」という名前にしました。

池端さん:なるほどね。僕は教育委員会で働いてるから、高校生が※かみんぐホールよりPORTOに行っちゃうのが若干悔しい気持ちもあるんですよ・・・。
※かみんぐホール:上川町の公民館。教育委員会もこの建物の中にある。

絹張さん:それぞれできることの役割は違いますよね。かみんぐホールはちょっと特別な場所。町民文化祭とか、晴れの日のイベントにぴったりだと思います。
PORTOはどちらかというと日常の中にあるオープンな居場所という感じです。

大村さん:町の中でどう棲み分けて運営するか、は意識してますね。
新しくスタッフで来てくれた人が「PORTOの役割って何ですか?イベントをやるなら、かみんぐホールで良いですよね」と質問があって。
絹張さんが言ったように、かみんぐホールはしっかり町の人に楽しんでもらうイベントに適してると思います。PORTOは逆にゆるくて良いというか・・・。二人しか集まらないイベントでも良いし、大々的でないのが良い味を出してますね。何かイベントをしたい時に、一旦PORTOでプレ開催して、かみんぐホールで本格的にやるという使い分けもできそうです。

町の未来を考えるミライフェスの様子。町長も含めたトークセッションや、
Tシャツのリユース・町の木を使ったクラフトワークショップなども行いました!

まちに生まれつつある変化と安心感の両立

ー PORTOとかみんぐホールのように官民の棲み分けが出ましたが、地域と協同することでどのような学びが生まれてほしいですか?

池端さん:色々な人と繋がることで生まれる”変化”を楽しめるようになりたいですね。大きく変化したら戸惑う人も多いと思うんですけど、小さな変化だったら逆に心地よいのかなと思っていて。PORTOはそれを体現している場所だと思います。
一方で、かみんぐホールは変わらない安心感があると思っていて。変化と安心感、この両軸があることで色々な楽しみが生まれると思っています。

絹張さん:町の人たちの関わりあいも増えてきてるよね。生徒と色々な職業の町の大人とか。他の町だったら関わりがなさそうな人たちが自然と関われる雰囲気が、まち全体に育ってきてるように感じますね。
PORTOが、まちの人たちの当たり前になって来てるのも嬉しい変化かな。昨日かみんぐホールに子ども劇場が開催した演劇を見に行った時に、出口に感想用紙があったんだよね。「時間がない方は、後日PORTOの回収BOXに入れてください」って案内されていて、説明なしでも皆が知ってる状態になってるのがめっちゃ嬉しかった。

池端さん:高校生たちが観光プランを考える授業でも、PORTOやKINUBARI COFFEE、ANSHINDOと接点を持って事業ができないかという提案が出てましたよ。高校生たちにとっては、完全に生活の一部になってるよね。

絹張さん地域に根付いて、当たり前の存在になっていくのが嬉しいです!

5年前、地域おこし協力隊一期生だった絹張さんが、
まだ繋がりの薄かった上川高校と地域の架け橋になってくれました!

まだまだ繋がり広がっていく。ワークショップで感じた教育の可能性

ー 絹張さん、大村さんは学園構想ワークショップに参加した感想、池端さんは運営側として関わった感想を教えてください。

大村さん
:町内の教育に関わる人たちと出会えたのが嬉しかったです。PORTOをもっと楽しくしていくために、より学校を巻き込んで学校外での学びを考えたいなと思っていたので。
学園構想では先生方ともお話できて、アプローチの仕方次第で一緒に協力できる部分があるなということが分かりました。大きな収穫でした!

絹張さん:たしかに!あとは、教育のことを考えている人がこれだけいると、目に見えて分かったのが良かったです。個別にやりとりはしていても一同に集まることがなくて、全体像はイメージできなかったんです。
実際に顔をあわすと、教育のことを考えてる仲間みたいなのが体感できるようになって、一歩進んだかんじがしましたね。以前から上川高校・教育委員会とは連携していますが、まだこんなに一緒にやれる人たちがいるんだって知れて良かったです。

第一回目の集合写真!みんないい笑顔です^^

大村さん:ワークショップが3回あったのも良かったです。1回だけだとお互いを知るだけ、表面的な議論をするだけで終わったと思います。でも、2回、3回と顔を合わせると何気ない会話もできるようになりました。慣れてきたからこそ出る話題や議論が深まってきて、繰り返しやることの意味を感じました。

池端さん:3回開催して、やっとビジョンをつくる上でヒントとなるワードが点在し始めましたね。それぞれの大事にしてる考え方や気持ちが言語化され始めたと思います。
二人も言ってた通り良かったなーって思うのが、教育を考える人たちの接点が広がったことですね。大人同士での協力はもちろん、子どもたちが何かをしたいってなった時に、それを後押ししてくれたり、サポートしてくれたり、かっこいい大人の姿を見せてあげられるんじゃないかなと思います。そういうことを通じて、子どもたちが成長するきっかけになってほしいです。

絹張さん:参加してみて、自分が逆に教育されたかんじもします。普通に仕事をしてるだけだと、教育のことって考えずに生きちゃうんですよね。なんか降ってくるだけのものといいますか・・・。上空で決められた制度や仕組みが降ってきたから、子どもにそれを受けさせているだけで、大元のところはノータッチなんです。
今回町として教育ビジョンを町の人と一緒に作ることをしてくれたおかげで、大元から一緒に考えて、一人の町民、親として自分のためになってるかんじがしてますね。
たまたま良いタイミングで立ち会えているけど、これから親になる人たちや教育に携わる仕事をする人にも受け継がれていくと良いなと思います。上川町の学園構想も時代に合わせて随時アップデートされていかないといけないと思うので、アジャストさせていく人たちが次世代に出て文化になってほしいです。「上川の人たちは、町の人たちみんなで教育を常にアップデートしてるんだよ」って。そういうふうになると良いですよね。

終始、わきあいあいとした雰囲気で終わりました◎


三人集まると話が尽きない!官民それぞれの得意なことを活かして、上川町をさらに盛り上げたいという思いが伝わってきました。

町のみんなが上川町学園構想のキーマン。地域の力も活用してこれからの教育ビジョンを描く、上川町学園構想にぜひご注目ください!

(文章・写真:上川町地域おこし協力隊インターンシップ 河口 七海)
(写真提供:株式会社EFC 中川 春奈)

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