【問題】①1万円②千円③百円、一番寄付が集まったのは何円？

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さて、今日は、突然の質問から始まりました。
この①1万円②千円③百円という並びにはしっかりとした狙いがあってこの並び順になっています。この問題、あなたに解けますか？この順番に値段が書かれたチラシを配ると寄付してくれる人は①〜③のどれかに偏ります。一体、いくらに偏るのでしょうか。

答えは、②千円です。人間の気持ち的に真ん中の値段を選びがちというのもあるかもしれませんが、千円を選ぶということをしっかりと説明することができます。
結論、「コントラストの原理」です。人は、初めに提示されたものと次に提示されたものがかなり異なると、それが実際以上、必要以上に異なっているものだと思ってしまうという原理です。
これはある例に例えると、とてもわかりやすくて、筋トレでダンベルを持った後に水の入ったペットボトルを持ち上げるととても軽く感じて、逆にペットボトルを持った後にダンベルを持ち上げると必要以上に重く感じことがあります。これも「コントラストの原理」です。面白いのは、コントラストの原理は、このように感覚的にも心理的にも適応できるということです。

これを使ったら、結構面白いことたくさんできます。例えば、学校のテストで赤点を取ってしまった時、それを親に申告しなければいけなくなってしまったら、あなたならどうしますか。この原理を利用するなら、赤点のことを話す前に別のことを話して親に「赤点なんて大したことない」って少しでも思わせたら勝ちです。僕ならこうします。

「お母さん、話したいことあるんだけど。僕、学校でみんなからいじめられていて、靴の中に画鋲入れられえたり、鞄がゴミ箱に入れられたり、机に落書きされたりしてるんだよね。そのせいで、夜、全然寝れなくて最近体調悪くて、、、今度、病院に行こうって思ってるんだ、、、、本当はね、そんなこと全然なくて、この前のテスト赤点取っちゃたんだ。さっき言った友達とは、今でも仲良くやっていて今度一緒に登山行く約束したんだ。この後もね、遊ぶ約束してて。行ってくるね！」（急いで、外に出かける）

これで完璧です。これでもまかり通るということですから。コントラストの原理を使えば。コントラストの原理を最大限活用するには、いかにして、本当に伝えたいこととのギャップのある話をできるかが重要となってきます。

もう一個、例として上げさせてもらうと、車を売っているディーラーさんはよくこのコントラストの原理をよく使いますよね。車を買った後に色々とオプションを提案してきます。そのオプションだって、数万〜数十万円で安い買い物じゃありません。ではなぜ、安く感じてしまうのか。それは、数万〜数十万円の買い物が安く感じるほど車の値段が高すぎるからですよね。これは値段のコントラストです。先ほどの冒頭で言った寄付の問題と同じです。一般的に言って、①の1万円は寄付にしては高すぎると感じるのが普通です。でも、②の千円なら？1万円を見てからの千円はなんかお手頃な感じ？がしますよね。お手頃等い表現があっているのかわかりませんが。でも、千円、百円、十円の3択だったら逆に千円が高いように感じます。だから、自分の一人当たりこれぐらい寄付が欲しいなという値段があったら一番初めに提案する金額はそれよりも高く設定する必要があります。

実は、今、コントラストの原理を説明するために2つ例を挙げましたが、これにもコントラストの原理を使いました。気づきましたか？1番初めの赤点の話は、「そんなわけあるか。」という話でしたが2番目の話はそれなりにしっかりとした例え話を持ってきました。どうでしたでしょうか。説得力がコントラストの原理によってより強調されたでしょうか。
この原理は、自分が使うときだけでなく、相手から使われるときも気をつけなければなりません。大阪のおばちゃんがよくするイメージのある値下げ交渉の時とかもよくよく考えるとコントラストの原理がありますね。あらかじめ、やりすぎぐらいの値段の提案をして、少し譲歩するというテクニックです。結果的に売る側はこんな値段で売る予定なかったのにということになります。

昨日は「カチッ・サー効果」、今日は「コントラストの原理」のお話をしました。自分がよくものを買う時とかは、これらの原理が働いている場合が案外多いなと思いました。さあ、明日は何の原理でしょうか。お楽しにみ。

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