大学で短歌会やってみた【蝦蛄葉仙人掌】
タイトルの字、読めましたか?
読めた人は漢検一級でも受けに行ったらどうでしょうか。
こんにちは、活水文芸同好会部長を名にし負う(?)、野崎です。
今回は活動報告です!
12月10日(火)、035教室を借り、
第1回活水短歌会を開きました。
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集まったのは9名(部員7名、ゲスト2名)。
短歌会を行ったのは、前からやりたいと思っていたことの一つだったからです。私自身がべつの場所で開催されている短歌会にときどき参加していることもあって、大学のなかでもやってみたいと思いました。
私は短歌会に参加したいという思いを抱えながら日々生活している人がたくさんいるだろうと思っていたので、サークルが運営となり、学内向けに参加者を募る予定を立てました。
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短歌会の形式についてもみんな斬新なアイデアを出してくれ、積極的に参加してくれました。
しかし、応募締め切りになっても参加者はゼロ。まあ現実はそうだよなという納得感であまりおどろきはしなかったのですが、やはり残念でした。
予定を変更し、部員で短歌会を開くことにしました。もともと部員で作るのもいいよねと話してもいたので、みんなでやるか〜と開き直り、部員と日本文化学科所属の2名を半分強引に誘って決行しました。
短歌会の形式は、感想を言い合うことがメインです。競う形式とどちらがいいか話し合いましたが、短歌を通した交流も楽しいと思い、みんなの賛成も受けて感想を言う形式に決めました。
テーマは【秋・冬】。こんな短歌が集まりました。
二号館あまいにおいに上見上げ
橙色のアンドロメダ座 (青木)
坂道を行く足今日も停滞し
冬の重みかはたまた歳か (道田)
冬が来て寒くなったねDecember
天気がよくても気温は低い (森本)
バスダッシュ吐息も色づく白い朝
見下げて気づくチグハグな靴 (川口)
熱籠る駅舎の外は木枯らしで
火照った体を姉と押し合う (松竹)
日が落ちて我慢を強いる指先の
内に込もった真冬の深夜 (野崎)
胸いっぱい冷たい空気を吸い込んで
千年経っても冬はつとめて (賞金首)
年の瀬を今か今かと待ち侘びて
過ぎるは新春得るは体重 (確信犯毛利小五郎)
イルミみるあたしの心は蝦蛄葉仙人掌
あるくふたりは夢の住人 (UR)
みんな才能ありますよね!
ちなみに、異彩をはなつ「蝦蛄葉仙人掌」ですが……
ご存知うちのサークル随一の奇人であるURさんが季語を調べていた際、例によりこのへんな語に着目してしまったんですね。
その名も【シャコバサボテン】。
しかも読み方も変えてしまい、【シャコサボテン】の呼び方で定着してしまいました。
URさん提出の短歌のはずでしたが、ホワイトボードに【蝦蛄葉仙人掌】の文字を書きはじめたことをきっかけに、いかに世のクリスマスを過ごす恋人を揶揄するか皆であれこれアイデアを出し合い、この短歌は完成しました。
「夢の住人」という他意しかない言葉選びにくすっと笑える、今回の問題作傑作となりました。
みんなで買ったお菓子を食べながら(ときに分け与えながら)作った短歌について話してみました。私は回す側だったので、参加者目線ではどんな感じだったのか想像しづらいですが、どうだったでしょうか。ちらほら「楽しかった」「またやりたい」という声もあり少し安心しました。
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私にとって短歌会の面白かった点は、全体的に作る短歌が爽やかなことでした。題材ナシで作ってみたらもっと個人の世界観が出そうで面白そうです。
ひとまず交流としての短歌会もやれてよかったと思います。感想を言う楽しさを知っていたのでぜひ共有したかったのですが、競うほうも競うほうで盛り上がりそうです。短歌会にかぎらず新しいイベントをやるのもありですよね。文芸部なんて下手すりゃなんでも文芸ですからね。文芸と言い張ればバンジージャンプでもなんでもOKです。
またやりましょうね!