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【ハズビンホテル】INSEINEの作曲者が新曲を出すらしいので告知の内容を意訳してみた

日本でめちゃくちゃ流行ったアラスターのファンソング、作曲者がアラスターの声優さんをオファーして作られたものに『INSEINE』がある。

一時期はYouTubeのショート動画で多用されたり、色んな人が歌ってみたを投稿した神曲。
私も韻を踏んだリズミカルな曲調が大好きで、ずっと聞いている。
そんな神曲をを出したBlackGyrph0nさんの新曲告知がコチラ。

今回はPVもついてよりアラスター好きの心を擽る内容でドキドキしながら深夜を待つことになりそう。

という訳で、動画内の歌詞をなんとか自己流に意訳してみた。原文歌詞は本家動画様のコメント欄にあるので、そちらに目を通す事をまずはオススメしたい。

以下意訳(※正確な翻訳ではありませんので注意)

─────
マイディア、マイディア 泣く必要なんてないさ

君の命なんて大した軌跡にもならない

今は立ち止まって薔薇の香りを嗅ごうじゃないか

やがてデイジーが暗闇で墓地に花を咲かせるだろう
─────


以下、各フレーズの私なりの解釈を述べていこうかと思う。

『That ain't a pretty legacy to leave behind.』

"DAISIES" by BlackGyrph0n (2024)


基本的な意味は『それは後世に残す美しい遺産とは言えない』。

Thatは狙われてる側の命の事かな?と感じてこの訳に。
「泣く必要なんて無いじゃないか、どうせ大した人生なんて送ってない癖に残す必要が何処にある?」
告知PVを見ていたらそんなイメージが過ぎった。

・立ち止まってバラの香りを嗅ぐ 由来

『Stop and smell the roses』

"DAISIES" by BlackGyrph0n (2024)

慣用句「リラックスして羽を伸ばす」「今この瞬間を楽しむ」という意味のフレーズ。『The』を冠詞につけることで限定的な『今この瞬間(ワンシーン』を強調している感じがする。

1. 文字通りの意味:バラは古くから美しさと香りで知られる花です。庭園や公園でバラの香りを楽しむことは、多くの文化で親しまれてきました。

2. 比喩的な意味の発展:時間が経つにつれ、この表現は単にバラの香りを楽しむという行為を超えて、人生の小さな喜びや美しさに注目することを意味するようになりました。

3. 現代社会への適用:特に20世紀後半から、忙しい現代生活の中で立ち止まって人生の良い面に目を向けることの重要性を強調する表現として広く使われるようになりました。

4. ポピュラーカルチャーでの使用:1970年代にはこの表現を題材にした歌が作られ、さらに広く知られるようになりました。

この慣用句は、「人生の忙しさの中で、小さな喜びや美しさを見逃さないように」というメッセージを伝えています。直訳すれば「立ち止まってバラの香りを嗅ぐ」ですが、実際の意味は「人生の素晴らしい瞬間を大切にする」というものです。

Claude調べ

・ヒナギクを押し上げる 由来

『you'll be pushing up daises』

"DAISIES" by BlackGyrph0n (2024)

遠回しに死や埋葬を意味する言葉。死体が養分になる、墓地のデイジーは死体が押し上げているといったジョーク等様々な由来がある。

1. 文字通りの意味:
  "Pushing  up daisies" は直訳すると「ヒナギクを押し上げている」となります。

2. イメージの由来:
  この表現は、墓地に埋葬された人の上に生えた花(特にヒナギク)のイメージに基づいています。死者が地中から花を「押し上げている」という想像から生まれました。

3. 歴史的背景:
  この表現は19世紀後半から20世紀初頭にかけてアメリカで使われ始めたとされています。当時、墓地を美しく保つためにヒナギクを植えることが一般的だったことも、この表現の普及に影響しています。

4. 婉曲表現としての発展:
  直接的に「死んでいる」と言うのを避けたい場合に、このようなユーモラスで間接的な表現が発展しました。

5. 現代での使用:
  今でも、特にくだけた会話や文学作品、映画のタイトルなどで使われることがあります。例えば、2007年から2009年にかけて放送されたアメリカのTVシリーズ "Pushing Daisies" があります。

6. 類似表現:
  英語には "six feet under"(6フィート下)や "kicked the bucket"(バケツを蹴った)など、死を表す婉曲的な表現が多くあります。

日本語で似たようなユーモラスで婉曲的な死の表現を探すと、「あの世行き」や「卒倒する」(極度の驚きを表す際にも使用)などがありますが、"pushing  up daisies" ほど具体的なイメージを伴う表現は少ないかもしれません。

この慣用句は、死という重いテーマをやわらかく、時にはユーモラスに表現する英語話者の文化的特徴を反映しています。

Claude調べ

2つの花を使った慣用句を並べ立てる言葉遊びは、彼の饒舌かつ知的なイメージを強く受ける。
また、"stop and smell the roses"がポジティブで綺麗なニュアンスを持つ言葉に対して"Pushing up daisies"は割と冗談めいた響きなのも興味深い。


とまぁ、こんな感じで言葉を色々調べて意訳しながら楽しんでみた。

また、公開されたらPVの雰囲気とか眺めながら楽しく全文の意訳を楽しんでいこうと思う。

10/12 追記

曲の全文とPVが公開されたのでそれぞれの歌詞の意味がよりはっきりとした。
ので、全文や時代背景を元に解釈をし直してみることにする。
まず、舞台はアラスターの享年(1933年)である世界恐慌の最中のニューオリンズと仮定する。
(※『暗黒の木曜日』が1929年10月24日)

That ain't a pretty legacy to leave behind

"DAISIES" by BlackGyrph0n (2024)

◆改定 『そんな事じゃ輝ける遺産は残せないよ』

・人生の些細な事を大切にせず悲しんでいると良い人生の遺産(記憶や思い出)を遺す事にならないよ、といった意訳。(正確ではありません)
・アラスターが恐慌に陥って苦しんでいる相手を市街地から大自然の中に誘って『輝く太陽を相手に見せるシーン』を反映。

legacyという単語が英語圏でより明るく壮大な響きだというのが理解できたので、こんな風に訳してみた。また、遺産という言葉の他には伝来のもの、古来より引き継がれたもの、という意味も持つ単語。
悪い意味だと慣習や時代遅れを指す意味もあるが、この場合は励ます為に使ってるのでポジティブでより相手の心を惹き付ける一言というニュアンスでいいかも。(アラスターの内心がどうなってるかは分からないけどね)

世界恐慌で明日に怯える人物にとって、その言葉はせめてもの希望なのかもしれなかった、という話。


余談(10/22追記)

◆ニューオリンズってどんな街?
黒人音楽とジャズの聖地になった港町。
だいたいの雰囲気はディズニー映画『プリンセスと魔法のキス』で描かれています。大好きな作品なので見て欲しい。時代背景も1920年代の設定なので、自動車や『モガ』な服装に情緒を感じる事ができます。
っていうか英語版ハスクの声優さんであるキース・デイヴィッド氏がこの作品でヴィランをやってるからまだ英語版見てない人は絶対に見た方がいい。(なお歌の方もめちゃ渋イケボ。ハスクと比べると若干ハリのある声でヴィランズソングをお披露目してくれるぞ!!!)

◆1930年代ニューオリンズで使われたain't

ニューオリンズという土地柄、ジャズミュージシャンや一般市民の間で日常的に使用
特にブルースやジャズの歌詞でよく使われ、庶民の声を代弁する言葉として定着

Claude調べ

◆世界恐慌中のニューオリンズについて
・1932年時点で市民の約40%が失業状態に。
・銀行倒産・休業(Bank Holiday)で預金を失う人が続出。
・人種差別が加速する。
・その傍らでジャズ文化が綿々と語り継がれる。
⇒差別を受ける立場の人々が独自の音楽を作り上げる文化は、スペイン移民の音楽ルーツ(ジプシー音楽)とも共通するので歌わなきゃいらんねぇぜ!ってのは世界共通だなと思ったり。

世界恐慌について分かりやすく解説している時事チャンネル様の動画
(↑YouTubeに飛びます)

こんな事も頭の片隅に置いておくとアラスターの生前のイメージをより深く楽しめるかもしれない。

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