
ゲームニクスでOJTもレベルアップ!
みなさん、「OJT」って聞くとどんなイメージを持ちますか?
「指導者が隣でずっと説明」「見て覚えて」といった、どちらかというと渋い昭和スタイルを思い浮かべる方も多いかもしれません。
でも、それじゃ新人さんが「スキルポイント」を貯める前に、気力がゼロになりますよね?
そんなときに登場するのが、ゲームのエッセンスをスパイスにした「ゲームニクス」です。
「ゲームニクス」は、ゲームクリエーターのサイトウ・アキヒロ氏が提唱する、ユーザーを夢中にさせるためのデザイン原則を体系化した理論です。この理論は、特に日本のゲーム産業で培われたノウハウを基盤としており、製品やサービスの開発に広く応用可能とされています。
これをOJTや研修に応用すれば、新人も「やる気ゲージ」がぐんぐんアップ! なんならボス戦(現場実践)もクリアできるようになるかもしれません。では、ゲームニクスの魔法について解説します!
1. 「操作はシンプルに!直感的なUIを目指せ」
新人研修初日に「まずはこれを読んでね」と渡される、厚さ3センチのマニュアル。新人はこう思いますよね:
「これはRPGの攻略本ですか?」
代わりに、「シンプルなUI」を目指しましょう。ゲームが面白いのは、最初に「Aボタンでジャンプ!」だけで始められるからです。
たとえば、新人が業務システムを触るときにはこんな工夫を:
例: 「次に何をすればいいか一目で分かるチュートリアル」
さらに良い例: 「進捗が“残りHP”のように分かりやすい進捗バー」
これなら、新人も迷子にならず、心の中で「セーブポイント発見!」と小さな達成感を感じてくれるはずです。
2. 「説明不要で学べる“ステージ1”を作ろう」
「スーパーマリオブラザーズ」がなぜ伝説的か。
それは、最初の1-1ステージで「ジャンプしてコインを取れ」「クリボーに当たるな」と自然に学べる仕組みがあるからです。
OJTでも同じことができます。まずは小さな成功体験を用意すること。
たとえば、こんな感じ:
例: 「このリストをExcelで整理してみて」と頼む → 成果物を褒める → 「おお、スキルポイント1ゲットだ!」
さらに良い例: 実務中にさりげなくフォローしながら、「やればできるじゃない!」と笑顔で一言。
最初に「ゲームオーバー」を経験させるのではなく、「次のステージが楽しみ!」と思わせる工夫が大事です。
3. 「難易度は徐々にアップ。いきなりボス戦はNG」
新人がようやく基本操作を覚えた頃に、「じゃあ、この資料作っておいてね(納期:明日)」なんて渡された日には、こう思われますよ:
「え、これラスボス戦?」
ゲームニクスの真骨頂は「段階的な学習効果」にあります。
たとえば、こんな流れを考えましょう:
「データ入力」からスタート(レベル1)
次は「簡単な分析」(レベル5)
最後に「プレゼン資料作成」(レベル10)
これなら、新人も「経験値が増えてる!」と感じます。そして、その都度、小さな褒め言葉(=報酬)を与えるのを忘れずに。
4. 「ゲーム外でも楽しさを持続させる」
ゲームニクスには、「ゲームの外部化」という発想があります。たとえば、現実の生活にゲームの要素を持ち込むような感じです。
OJTにこれを取り入れるなら、実務とのリンクを意識します:
例: 研修で学んだ「Excel関数」が、翌日には現場で大活躍。「おお、これは実戦でも使えるスキルだ!」と感じてもらう。
さらに良い例: 「学んだことを活かして、こんな改善提案ができたよ」と実績が出るような課題を設定する。
これで新人も「現場こそがエンドロール後の追加クエスト」だと感じ、意欲が続くはずです。
5. 「褒めるタイミングは宝箱を開ける瞬間」
ゲームでは、ダンジョンをクリアすると「宝箱」が出ますよね。それを開けると、剣だったりポーションだったり、嬉しい報酬が待っています。
OJTでもこの「宝箱演出」を取り入れましょう:
例: 「この仕事、すごく助かったよ!」と具体的な成果を褒める。
さらに良い例: 「これで君のレベルが1上がったね!」とスキルの進化を言葉で明確に伝える。
褒め言葉は、さりげないけれど大事なモチベーションの鍵。忘れたら、「ボス戦後に宝箱なし」くらい悲しい結果になります。
まとめ
ゲームニクスを取り入れたOJTは、まるでRPGのような成長体験を新人に提供します。
学びが直感的で楽しく、しかも実践的で成果が分かりやすい。
新人も、こう思うはずです:
「職場って、リアルなRPGみたいで面白いじゃん!」
ぜひ、あなたの職場でも「ゲームニクス流OJT」を実践して、新人育成のクエストを楽しんでください!