Mohaさんから言われたこと その31「濁音の意味」
「蘇我氏は『そがし』といまは読みますが、それは藤原不比等がつけた濁音で、本来は『そかし』であったんです。『そかそかしい』は清々しいっていう意味で。でも、藤原不比等が、自分たちの勢力拡大と蘇我氏を封じ込めるため、濁音をつけて貶めた」
「物部氏もそうですよ。もとは『もののへ』です」
Mohaさんからその話を聞いて、僕は、日本史の有名人物で藤原不比等が一番いやな存在になりました。悪辣。
ところで・・・以前、明日香村に行ったとき、偶然通った道に、蘇我入鹿の首塚がありました。大化の改新の時に暗殺されてしまった人です。
「入鹿は行いも立派で抜群の頭脳の持ち主でもあったから、中大兄皇子から妬まれて亡き者にされた。それだけでなく、悪者にもされてしまった。中大兄皇子(のちの天智天皇)ほど、『人を信用しない、疑り深い人間もいない』と代々伝わっています」
Mohaさんからそんな風に教わりました。その印象が強く、本当に偶然に通ったところで首塚をいきなり見つけてしまったものだから、何か供えたいと思ったのですが、水のペットボトルすら持っていなかったのです。
それでちょっと悩み、結果、あぜ道に生えていたレンゲソウを何本か摘んで、墓石のところに置きました。せめてもの供養といいますか。魂がそれを喜んでくださったかどうかわかりませんが、その場を行きすぎることだけはどうしてもできませんでした。
またいつか明日香村に行くことがあるはずなので、その際には、あらかじめ花束でも買っておかねばと思っています。