散文。いつもか。
モデルなのは、妻ではなく夫側なのでした。
私この話何回読んだんだっけ。
何回目の今回で気付いたんだろうねぇ…。
ずっと、なんとなくの雰囲気で読んでいて、なぜかずっと、モデルなのは妻の方だとばかり。タイトルだけで勘違いするのならまだわかるけど。
とはいえ。何回目だってどうでもいいのだ。
楽しく読むのが目的なんだから。
毎回楽しく読ませていただいております。
でも今回は、これまでとは全然違った読後感だったのが不思議で。読書感想文の気分。
親になったから?かなぁ。
鬱々な内容も、夫との関係も、子への目線も、これまで気付かなかった、気付いていたのにさらりと流していた妻の気持ちの機微も。
ひとつずつちゃんと引っ掛かって。
ちゃんと面白がれた。
それにしても同じ本でこんなに、こーんなに感じ方が変わるって、なんてこと。
本棚からいなくなった本たち。
いると思っていたのにいつの間にかにいなくなっていた本。
小3?小5?中2?いつだったか、学級文庫に家から持っていった、あの本。パン屋のシールを集めてもらった、市販されていない童話集。薄っぺらい本に短いいくつかのお話が入っていて、とても気に入っていたからたくさんの人に読んで欲しくて、クラスの後ろの本棚に追加して。
三学期の終わりにはなくなってしまっていた、あの本。
あの本の中の、お気に入りのお話。
[遠くへ行く君へ]
引っ越していく友人に対して、どこへ行っても同じ空の下にいるんだとかそんな感じの内容だった。当時の私には衝撃で、大発見だった。何度も何度も何度も読んだな。
あと、伊坂幸太郎の、クリスマスの短編。ウチにあるどれかの短編集にあったはずなのだけどどこへ行ってしまったのか。こっちは調べればいつでも買えるんだけど。
クリスマスの裏側。我が家では真実として話しているし、小学生達は未だに信じてる。公式サンタクロースが存在しているのは事実だしね。こういうのを、平然と真実として話していくのって本当に楽しい。いつ、気付くのかな。人生を賭けた壮大な内緒話のような。我が子が伊坂幸太郎を読む日がくるのか。
田舎の紳士服店のモデルの妻、の話。
妻はモデルだったって事実が最後の方で明らかになるのよね。それによって妻の心の機微が納得出来るというか。作者の意図と、それに絡め取られまくる私。
読書感想文なんて、書きたい時に書きたいだけ書けばいいのよ。読み散らかす日々が幸せ。忘れて忘れて気付いて驚いて、が嬉しくて楽しくて幸せなんだから。私は。
私にとって本を読むという行為はそういう事だ。