「気になるところがありましたら、本日から10日間は無料でお直ししますので」
いつもお世話になっている*某美容院(以降*K店といいます)
K店は、私が高校時代のときの前店長の頃から足しげく通っている。
8月下旬の金曜日、カットを依頼した。
希望する髪型の写真を2,3枚提示し、カットが始まった。
テーブルに置かれたタブレットを開き、カットが終わるまで興味をそそる雑誌の本文をひたすら読んだ。
20分前後でカットが終わり、タイトルにあるセリフを店長が告げた。
ときは、本日、9月2日午後1時。
「あ、明日を迎えたら10日目になるのか」
ふと脳裏に期日が浮かび両手全体を使い毛量や長さを確認した。
どうしても切ってほしい思惑に駆られると同時に再度カットを依頼する申し訳なさとの不断な性が露呈した。
しかし結果から言うと、踏み込んでよかった。
スマホを取り記載された番号に電話をかけた。
店長の声と瞬時に理解した私は「あ、お世話になっております本日なんですが空いてる時間がありましたらカット直しをお願いしたくて」と
つたない説明をしたと思う。
私が「カット」という単語を発したことで店長に勘違いを与えたがのちにすぐにお直しという依頼を理解した。すると本日14:30に空きがあることがわかり二つ返事で予約を取り付けた。
準備を整え、K店へ向かった。
「カラン、コロン、カラン」
お流しが終わり、私の思いをくみ取ってお直しが始まった。
軽くおしゃべりを交わし15分程度でお直しは終わった。
髪型のセット方法などを教えてもらいお店を後にした。
太字で書いた踏み込んでよかったというのは、当初は少なからず行くかどうかの迷いが生じていた。感情が邪魔をして行かない選択肢をつくろうともしていたかもしれない。
しかし、行った今だからわかることがある。
それは、満足度がもうまるで違う。
仮に行ってなかった場合、後悔というどうしようもない感情がとどまって心身を疲弊させていたかもしれない。
やらない後悔よりやる失敗こそ学びや発見を手繰り寄せることができる。
今回は成功だし、満足でしかないからあの選択をしてよかったと言える。