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日経新聞と少女マンガ
新卒で証券会社に入社したので、日経新聞を読むことは日課となっていた。そして金融関係から離れた今も続けて購読している。
今の時代、ネットの新聞が主流だと思うが、”昭和の人”である私は、新聞をテーブルの上にバンと開いて読むのが好きだ。興味のある記事だけでなく、数行ほどの小さな記事の見出しに自分の気になるワードを見つけたり、雑誌の広告の見出しでトレンドを知ったり、その一覧性がいい。
日経新聞は当然ながら、金利や株、企業経営などの記事がメインだが、ページが後ろに行くほど内容がソフトになっていって文化の香りが漂ってくる。
一番後ろのページには「私の履歴書」という欄があり、毎月1ヶ月間、著名人が自身の生い立ちから、現在に至るまでの経歴を記している。
政財界の方々はもちろん、学者に俳優、小説家、スポーツ選手などバラエティーに富んだ人選だ。著名人の共通点は、皆少なくても70歳以上ということ。どのように生きたら、現在のようになれるのかを指南してくれるコラムとも言えるだろう。
毎月本当に色々な方が登場するが、「平凡な家に生まれ育ちながらも、起業して失敗を繰り返しながら会社を大きくしていく創業社長」とか、「全く知らない芸術の世界の裏話などを教えてくれる芸術家」などの回は特に興味深く読める。
そして2025年2月に登場したのは少女マンガ家 ”一条ゆかり先生” だ。
私が少女だった頃、少女マンガ雑誌「りぼん」で「デザイナー」が連載されていたことを覚えている。ちょっと大人の雰囲気の絵で、少し背伸びをして読んだ。
また「私の履歴書」を読み進めていくと、「エリート狂走曲」の ”弓月光先生” や「おしゃべり階段」の "くらもちふさこ先生” などのよく知っている漫画家の名前も出てきた。懐かしい。
「私の履歴書」の著名人と私自身の人生との接点が多くなってきた。私も年を取ったということか。
2月は、トランプ大統領の関税関連が報じられている1面からではなく、最後のページの「わたしの履歴書」から読み始めている。
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