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【サブスクよもやま話#3】プリズン・ブレイクが世界的リバイバルヒット

本当は第2回がこの記事だったのですが、SHOGUNのエミー賞受賞のニュースがあったので順番を入れ替えてこちらが第3回となります。
そんな今回のテーマはプリズン・ブレイク(2005年~)です。


プリズン・ブレイクと言えば24 -TWENTY FOUR-(2001年~)、LOST(2004年~)と並んで00年代の海外ドラマ人気をけん引した作品の一つです。
2005年から放送がスタートし、2007年にシーズン5(ファイナルシーズン)で完結、2009年にテレビ映画、2017年にリミテッドシリーズで復活をしているが最後のリミテッドシリーズ終了から既に7年が経過している。

今回はそんなプリズン・ブレイクに起きたある出来事の話です。


・Netflixランキングに突然プリズン・ブレイク

この類の記事を書いているの人間なのでNetflixの国内ランキングは毎日見るようにしています。アメリカやグローバルのランキングも週に1度はチェックしてます。

先々週ごろNetflixのランキングに異変が…突如、なんとあのプリズン・ブレイクがランクインしてきたのです。だいぶ今更感と言うか日本だけ何か変な現象が起きているなと感じました。

これは何度か書いているが日本のNetflixのランキングはかなりガラパゴス化が進んでいます。
例えばニコール・キッドマン出演の理想のふたり、先週、今週と2週続けて断トツの成績でグローバルランキングトップになり、91/93ヶ国でTop10入りしました。しかし、日本はというとTop10に入ってない方の2ヶ国になります。
トークサバイバー地面師たちなどの国内コンテンツの人気が凄まじく他の国とは全く違う雰囲気のランキングになっているのです。今回のプリズン・ブレイクの唐突なランクインも同じく日本独特でのガラパゴス的なリバイバルヒットかと思ったがどうやらそうでもないらしい。

なんと全世界的にリバイバルヒットしているらしい(記事のタイトル回収終わり)

・昨今の海外ドラマ事情

前回の記事でも書いたが今の海外ドラマの流れは新作から旧作まで製作したテレビ局、配信プラットフォームによって独占配信の流れがかなり強くなってきている。プリズン・ブレイクはFoxで放送されており、現在のFoxはディズニーに買収されたというもありディズニー傘下のプラットフォームに配信が制限されている状態にあった。

この制限が緩和なのか解除なのかわからないが、とりあえず最近になってNetflixへのリリースが解禁されたのです。ファンアカウントの発信を見る限りではアメリカでは7年振りにNetflixで再配信されたようです。

ちなみに以前からアメリカではHulu、日本ではDisney+/Huluで視聴可能だったのですが、会員数が桁違いに多いNetflix解禁することで一気見する人が増え、今回のリバイバルヒットに繋がったようです。

・チャート成績

リバイバルヒットと書いたがどの程度のものか気になるところなのでチャート成績を見ていきます。

まずは先週発表分
1週目はシーズン1が340万再生、69ヶ国でTop10入り。

コチラが今週発表分
2週目はシーズン1が470万再生、81ヶ国でTop10入りで大きく再生数を伸ばした。続くシーズン2(280万再生/66ヶ国)、シーズン3(170万再生/20ヶ国)となった。

この2週間で延換算ですがシーズン1を810万人が視聴したことになります。
当時のシーズン1のTV視聴者数が1000~700万人後半だったのでほぼ同数視聴者がたったの2週間の間に視聴したことになります。
計測の範囲がアメリカから世界に広がってるので一概に比較出来ないですが19年前の作品がここまでヒットするのは凄いですよね。

ここで特筆すべきはプリズンブレイクの1シーズンの長さです。
シーズン1、2は16時間以上あります。
今のNetflixのランキングはシーズンを完走した数を再生数とカウントするため長いドラマには不向きです。
なのでランクインする作品は5~6時間で終わるリミテッドシリーズが多くなってます。
現行のランキングだと長いドラマ程不利で、逆に短いドラマや放送中(特に放送初期で話数が少ない)のアニメなどには有利に働くシステムになっています。

今週1位だった理想のふたりは通しで見ても5時間6分しかなくプリズン・ブレイクシーズン1の1/3程度です。同等の再生回数を出すにはプリズン・ブレイクは理想のふたりの3倍の時間視聴してもらう必要があります。

現行のランキング基準である今週の再生回数を見ると理想のふたりは2190万再生です。プリズン・ブレイクのシーズン1~3の合計920万再生の倍以上の再生回数が回ってることになります。

一方、旧ランキング基準の再生時間ベースで見てみると理想のふたりは1億1160万時間。プリズン・ブレイクはシーズン1が7460万時間、シーズン2が4430万時間、シーズン3が1590万時間合計は1億3480万時間と1位の理想のふたりを上回る結果となっています。
ちなみに昨年下半期一番見られた実写ワンピースのピークが1億4500万時間なので、エピソード数が多いとはいえそこに迫るくらいの数字を叩きだしています。

まさに正真正銘のリバイバルヒットですね。

他サービスに解放したら現在進行形のトップコンテンツに食って掛かるほどの成績を叩きだすなんてディズニー(Fox)の担当者も予想してなかったでしょうね。

・日本でのリバイバルヒットの例

日本にも同じようにリバイバルヒットした作品があります。それがサマータイムレンダです。サマレンは独占配信だから話題になってないは聞き飽きたのでここではその話は無しです。

今はアマプラでも見れ…有料チャンネルになってました。

サマレンはプリズン・ブレイクのように15年、20年経過してからのヒットでは無いですが独占配信解除からNetflixでのヒットという点では似ているなと感じます。

日本のみのガラパゴス的ではあるが独占解除されたタイミングで、3週連続Top、25週連続Top10入りで爆発的ヒット中だったスパイファミリーを押さえて1位に登場するという結構衝撃的な出来事がありました。
これは放送終了から数か月と間髪入れずにリリースしたのと、独占配信によるフラストレーションのたまり方が凄かったのでそこからの解放が要因かと思います。
タイミングとしても次クールの中盤というそのクールの作品の選定が終わって見る作品が減り始める時という絶妙なところだった。これはブシロードがバンドリを放送する際に開始をちょっとずらす作戦にも似てる。

サマータイムレンダは「サマレンは独占配信だから話題にならなかった」とよく悪い例に挙げられますが二段階ヒットを人為的に作り出した作品だとも言えると思います。この際、狙ったか狙ってなかったかは別として

編集者の方が独占配信の判断は誤りだったみたいなインタビューもあったので満足はしてないのでしょうが、Netflixで国内1位を取るのは本当に限られた作品だけなのでそこに届いてるのは本当に凄いことだと思うし、決してヒットしてない作品では無いと私は思う。

ちゃんとしたデータは取り忘れてますがdアニメストアでも数週間にわたり上位をキープしたいたのは観測していたので結構視聴者数は多かったと思います。
私自身の周りでも他サービス解禁後に見た人はたくさんいました。

・まとめ

今回面白かったのは恐らく権利都合でちょっと止まっていた作品が会員数最多のNetflix世に放たれると驚くべきリバイバルヒットをしていまう可能性を秘めていることです。

プリズン・ブレイクシーズン1は2週間で1億2950万時間再生されました。これは2023年上半期の65位に相当する数字です。

半年間集計のランキングで2週間で65位相当ですよ?19年前の作品が???


以上、第3回サブスクよもやま話でした。少しづつですがマガジンの購読者も増えています。フォローよろしくお願いします。


あまりネタにストックが無いので行き当たりばったりでネタを探しながら進めていこうかと思います。

途中からタイトルの中黒忘れてたあとから付けたけどプリズン・ブレイクってタイトル書きすぎだな…本作あたりに留めるべきだったゲシュタルト崩壊しちゃうよ。

第4回はdアニメストアのアンケートの話題を取り上げる予定です。
何かリクエストとかある人は気軽にXのほうにリプください。


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しょう
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