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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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アラサー男子が『魔女見習いをさがして』を見てきた

はじめに

【2021/1/7】2021年大晦日のNHK放送前後2週間でPV数が5000ほど増加して私の投稿で歴代No.1の閲覧数になったので少し加筆修正を加えました。見返したわけでなくちょっと文字を直した程度です。

奥さんに付き添っておジャ魔女どれみ20周年記念作品の『魔女見習いをさがして』を見てきたので思ったことをあれこれ書こうと思います。付き添いと書いてますが完全なおジャ魔女世代なので私自身は結構乗り気で行ってきました。

私は原作リアタイ世代ですがリアルタイムで通して視聴しておらず、6つ下の妹がキッズステーションをプレイしていたので知っている程度です。
あと最近、奥さんがAmazonプライムで見返してたので3期までを在宅勤務の合間に飛ばし飛ばしで見た程度で原作の大ファンとは言えないです。
大まかなストーリーの流れ、メインのキャラクターは把握してる程度です。

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懐かしのキッズステーション

以後、映画『魔女見習いをさがして』のネタバレが含まれるので映画未視聴の方は注意してお読みください。

前述の通りおジャ魔女どれみを薄く知ってる程度ですので認識の違いや詳細な情報については間違えがあるかもしれないのでその辺はご容赦ください。

アラサー男子からみた『おジャ魔女どれみ』

『魔女見習いをさがして』の前に原作にあたる『おジャ魔女どれみ』について少し触れたいと思います。
失礼な言い方かもしれないが『おジャ魔女どれみ』に持っていたイメージは魔法でゴタゴタを解決したり、いい感じに魔法が解決してくれる子供が楽しめるドタバタコメディ的作品だと思ってました。
しかし数話見返すと両親の離婚不登校言語の壁人種差別など20年たった今見ても見応えのある題材にとても感心した。要は問題の根本解決は魔法ではなく主人公たちの自らの行動、成長で解決するところにあると感じました。

正直、30歳にもなって20年前の幼児向けアニメを見返す時間を割くなんて時間の無駄かも思っていたがこれは完全に間違えだったと思い知らされました。将来、子供ができたら普通に一緒に見たいと思うし、教育アニメとしての出来はとても良いと思います。

魔法が全てを解決するようなアニメだったらおそらく『魔女見習いをさがして』は作られなかっただろうし、ファン目線であるこの映画は成立しなかったと思う。原作の方向性あってこそ成立する映画だったと思います。

今作はおジャ魔女どれみの続編なのか?

本作の感想をあさるとSNSでよく見かけられるのが「これはおジャ魔女どれみの続編ではない」や「予告詐欺」と言った言葉を使って作品を否定する声が多い。公式HPのストーリーやイントロダクションを見る限り続編ではないことは分かりきっている。

しかし「オリジナルメンバーが集結」「ミスリードとも取れるビジュアル」はあったと思うし、昔からのファンの期待も考えると正統な続編だと思われても仕方ないところはあった思う。

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『魔女見習いをさがして』キービジュアル

原作視聴中で本作における魔法の意図を完全に把握していないのであまり魔法についは触れずに書いていきます。

『魔女見習いをさがして』の良かったところ

・今まで見たことのないメタ的な映画

予告すら見ずに行ったので作品の構成に驚いてしまった。キービジュアル的に主人公が変わってるのは理解していたがアニメシリーズから地続きの世界だと思っていたがまさか『おジャ魔女どれみ』が放送されていた世界(私たちと同じ世界)だとは思いもしなかった。その世界観をフルに使って作品に引き込んでくれたのがよかった。

・おんぷちゃん推しの大宮

20年前のことを思うと男の子は『おジャ魔女どれみ』なんて見ないが当たり前で隠れて見ていたみたいな人が多かったと思う。20年たっておんぷちゃん推しの男性が作品に出てきたことでジェンダーバイアスをうまく取っ払ってくれたと思ったし、実際に高校時代の友達に初恋がおんぷちゃんって人もいた。公に話すことは恥ずかしかった気がするが20年前から男性ファンはたくさんいたと思うし、そこをうまく取り込んでくれるのはさすがだと思った。ここ最近、ガンダムや特撮が男の子だけのものではないと言われるように『おジャ魔女どれみ』もまた別に女の子だけのものではない。

・オタクのロードムービーとしての完成度の高さ

主人公の3人のやたら高いコミュ力、行動力、財力、酒!!自分が聖地巡礼で誰かに出会ったらこんなことになるだろうか、ならない。眩しすぎる程のロードムービーに目がくらむ。1度はこういう展開に憧れる、遅れてきた青春を全て取り返すかのごとく輝かしい。こんなのを見せられるとオタクは嫉妬しかしない。

『魔女見習いをさがして』の悪かったところ

・男性の描き方

ヒモ、SNS炎上男、離婚して子供と離れた父、パワハラ上司と正直まともと呼べる男は登場しない映画でした、おんぷちゃん推しの大宮の登場はうれしいがなんとも粗末な退場の仕方……アニメシリーズで差別問題などを丁寧に扱っていただけにあの感じは非常に残念。やはりこの類の作品に男は不要なのだろうか…そこまで深い意図が無くてもなんか勘ぐってしまう。

・原作への触れ方

4年間という近年のニチアサでは短いシリーズでど真ん中世代が限られてくる作品なのにフィーチャーされるのはほぼ無印主人公の3人だけ、3期から入った人からするとももちゃんを扱ってほしいと思うだろうし、はなちゃんにいたってはほぼ存在してないに等しい。原作に触れなければ触れないほど一見さん見やすいと思うが少し原作への触れ方が少なすぎた気がする。
原作が小学校低学年をターゲットとしてるため4年通しで見てない人も多いと思うのでもう少し全体的に作品に触れてもよかったと思う。

・家族について

アニメシリーズのWikipediaの登場人物を見てわかる通り『おジャ魔女どれみ』にはクラスメイトにモブが存在しないくらい細かくクラスメイト家族までが描かれているが、本作では主人公たちの親、兄弟姉妹についてはレイカ以外あまり触れられることがないのはもったいないと思った。

・粗さが目立つ

SNSの炎上=ダメ人間みたいな描き方で「お前らSNS使ったことないだろ」と言いたくなってしまう。毎日数えきれない炎上が起きてるし、多くの人はのうのうと生きているのが現代であり人付き合いができないってのはなんか粗末な片付け方のように感じる。ミレの会社の描写もやっぱり古い感じはする。これはスタッフの年齢もあるかな……

その他、まとめ

全体的にすごく出来のいい作品だったと思う、オリジナルスタッフでこんな視点のものが生み出されるとは思ってもみなかった。

主人公たちを『おジャ魔女どれみ』視聴世代にしたのは画期的だったと思う、これを『おジャ魔女どれみ』視聴世代中心に作っていたら間違えなく大傑作だったと思う。

一気に書いて読み返してないのでそのうち読み返して後で加筆修正します。



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