🎁the monogatary #84 | エアコン #2
どもども!しろくま商社です!
共同生活3
朝早く目が覚める。いや…。これが普通なのか…。
時刻は4時。まだ多くの人間は眠りに就いている頃。
僕の朝は始まる。
根岸も準備万端といったところか。
既に目を覚ましている。
「温水…いつもの。」
彼は少し気だるそうに僕に告げる。
スポーツ選手たるもの。
大切なこと。それは食事である。
僕たちの朝はスムージーから始まる。
バナナ・ほうれん草・りんご。
思い思いの品をミキサーにぶち込む。
そして。仕上げにはちみつ。
この隠し味が。たまらない。
ミキサーの音が鳴り響く。
あぁ。やはり。携帯のアラーム音より。
この音を聞くことで。
僕は今が朝なのだと実感する。
「根岸~~~出来たよ~~~。」
しかしながら。やはり時刻は未だに朝の4時半。
昨日の疲れもあってか。
少々眠い。それでも。
これぐらいのハンデがあって。
丁度良いのかもしれない。
「おっ…。出来たか。今日のスムージーは果たして…。
どんな味がするのか…。楽しみですな、温水教授。」
「根岸が上手いと連呼する確率…99%…。」
「高っ。テニプリの乾じゃん。
相変わらず。漫画好きは変わらないのな。」
「まあテニプリは名作だからね。
根岸もそろそろ読むと良いよ。」
「おぉ。暇があるときに漫画喫茶にでも行ってみるわ。
最近だとスーパー銭湯とかにも漫画が置いてあるんだっけ?」
「そうだね。まあ。日本はサウナブームだからね。
コミック一万冊が基準になっている節はあるね。」
「はぁ~~~。時代だね~~~。
まあ。練習後のサウナはめちゃくちゃ気持ち良いからな。
サウナブームにも納得だわ。
最近サウナハットも買ったし。」
サウナハット。それはサウナーにとっての必需品。
やはり。高温のサウナでは。
頭部に熱が集中する。
そんな頭皮へのダメージを防ぐために。
このサウナハットが活躍するのだ。
共同生活4
根岸にとって。最後の夏の大会。
僕はその日。現地にいた。
横浜スタジアム。
抽選の結果。
我が母校は大会初日・第一試合に。
出場する運びとなった。
相手は弱小高校。
部員数はわずかに10人。
普通に戦えば。難なく倒せる敵である。
根岸は当然レギュラー。
根岸の武器。それはパンチ力。
ゆえに。打順は4番だ。
初回。我が母校の攻撃。
1番・センター・八村。
俊足が武器の選手。
セーフティバントで相手の意表を突く。
ノーアウト一塁。
二番・セカンド・遠藤。
送りバントで手堅く八村を二塁に進める。
ワンアウト二塁。
三番・キャッチャー・小野寺。
惜しくもセンターライナー。
ツーアウト二塁。
そして。根岸に打順が回る。
初球。アウトコースのストレートを見送る。
1ボール・0ストライク。
2球目・再びアウトコースのストレート。
この球を根岸は強振。左中間を破る。
根岸は悠々と2塁へ。ツーベース。
我が母校が先制する。