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本への愛情は、ほどほどに

乳酸菌飲料をこぼしました。

すると、本を入れていたケースの中にもこぼれていたことに気づかず。

次の日、何気なく文庫本を取り出すと、別の本がくっついてる。

これは……、乳酸菌飲料が本と本のカバーをくっつけている! 

ぎゃあ。(本がダメージ受けるのが嫌)

しょうがないので、そーっと慎重にはがしたら、
幸い、本のカバーははっ水加工がしてあるので、そこまで大きな破損がなかった。

でも、この前届いたばかりの本の帯がはがれた。

ドラマのノベライズで、本の帯には出演者の写真が使われている。これはちょっと残念。
まあ、帯だし。帯なんて、本を持つときにちょうど手が触れるところだし、二重のカバーみたいな役目のものだから。

本は読めればいいんだよ。全部、水びたしになってぶよぶよのぐにゃぐにゃに、なんてなったらだいぶ落ちこむけど、それよりはずーっとましだよ。


本をちょっと落としただけで、彼女にキレる人

作家の西村賢太さんの私小説に出てくる、
北町貫太という登場人物。

貫太は、本が大好きで、古本屋で手に入る希少な本も好き。
本への愛情が強く、だからこそ、本を宝石のように大切に扱う。
本にパラフィン紙をかけ、傷やほこりがつかないようにするのは、貫太にとって当たり前のこと。

けれど、同棲している彼女は、本にそこまでの愛情はない。

貫太は、自分の本への愛情が度を超えていることにまったく気づいていない。
推しのアイドルのCDを大量に買うファンのように、高価な本を買ってしまう。お金がないのに、本に対する物欲を止めることができない。

敬愛する作家たちへの強い思いが、希少な本を手に入れたい気持ちにつながっている。けど、思いの強さが災いし、もう、金銭感覚がかなり崩壊している。

その結果、関係ない彼女さんにも、とばっちりとしか言いようのない災難がふりかかる。

彼女がちょっと本を落としただけで、傷がつく、と激怒するのだ。一度怒りに火が付くと、すぐに鎮火できない貫太。彼女は、「キレる」としか言いようのない感情をぶつけられてしまう。

本に対する気持ちは、この彼女さんが「普通」なんだけど、
そもそも貫太は友達がいないので、世間一般の人たちの、平均的な本への思い、「普通」を知る機会もない。

私も本や漫画は、できる限り大切にしまっておきたい。
貫太ほどではないけど、自分の部屋の湿度がかなり高いので、湿気対策をほどこさないといけないんですよ。タンスに入れる除湿シート、この湿気さえなければ買わなくてもいいのに。ああめんど。

「好き」が「偏愛」になっているか、って、自覚しにくい部分はあるんじゃないだろうか。


↑ この画像、リスク高い

ところで、この見出しの画像なんですけど、

本の上にコーヒーを置くなんて、
貫太が見たら間違いなく
「なにやってんだ!」とキレるでしょうね。

これはハイリスクだ。
下手すりゃ4冊全部、しみになりますよ。


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