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教育系の地域おこし協力隊任期後の進路に迷っている方へ

どうも。うぇい。こと、長谷川です。
気がつけば2023年4月も末。
先日も報告したとおり、書けるネタはたくさんあれど、全然更新していない間に、この3月でもって地域おこし協力隊を任期満了で卒業しました。

任期中のざっとしたお話と、任期後今何しているの?どうやって決めたの?そんな話をちょっとしてみようかと思います。

こんな人にオススメ

  •  今、地域おこし協力隊です。

  •  しかも、教育系(高校魅力化コーディネーターなどのコーディネーターや公営塾スタッフなど)の地域おこし協力隊です。

  •  任期後どうしようって迷ってます。

  •  (地おこだろうがそうじゃなかろうが)長谷川の話興味あります。

長谷川の任期中のお仕事について

京都府初!高校魅力化コーディネーター

 2019年4月、京都は北部、丹後地域にある与謝野町にて、加悦谷高校(※当時。2021年度に閉校)、宮津天橋高校加悦谷学舎の高校魅力化コーディネーターとして着任。
 ミッション:地域に愛される学校づくり。地域に選ばれる学校づくり
 任期:2019年4月~2023年3月(※コロナによる特別措置で1年延長、計4年)
 以下に取り組んだことを書くけど、基本的には、自分がやりたいこと&学校にとってやったらいいだろうな、ということを好き勝手やらせてもらった感じではあります苦笑
 ありがたいことに、うちのやりたいことと学校の先生方の「誰かに」やってほしいこととがマッチして、win-winな関係を築けておりました。

取り組んだこと

  •  広報活動(町報にてコラム担当(学校での活動を記載)、学校HP更新、毎月のニュースレター作成(発行元:学校)、中学生向けの広報記事作成(発行元:与謝野町教育委員会)

  •  進路指導サポート(社会人と高校生の交流会企画運営、志望理由書講座運営、講師サポート)

  •  生徒会活動サポート(地域活動部隊の立ち上げ)

  •  授業サポート(「総合的な探究の時間」のカリキュラム作りや運営フォロー、各教科での地域連携のサポート(例えば、家庭科の調理実習で地域のプロを招聘)など)

※ 2022年度においては、広報活動は学校業務に返還。

ちなみに、1年目から上記のことに取り組めていたわけではなく、徐々に取り組めるようになっていった感じです。
詳しくはこちら↓

 全然更新できてないけど苦笑
 また3年目4年目の取組の軌跡が結構すっこ抜けているのでボチボチ記事はこのマガジンに追加していきます。

任期終了後のお仕事

 2023年3月に任期満了で地域おこし協力隊を卒業しました。本当に有難い経験を積ませていただきました。
 さて。地域おこし協力隊は任期ありのお仕事です。基本は3年。このコロナ禍で採用された人たちは特別措置が取られていたので、うちは4年在籍させてもらいました。
 これはコーディネーターに限らず、ですが、地域おこし協力隊退任後どうすんねん問題は割とスタンダードな課題です。うちの認識ですが。
 
 で。

 3月で退任したお前はどうしてるんだ、という話ですが、今は京都市内にある、京都橘中学校・高等学校という、私立の学校にて社会教育士として、探究学習コーディネーター主任という役割をいただいて、総合的な学習の時間、総合的な探究の時間のサポートをさせてもらっています。と、言っても、学校では初めてのポジションなので、仕事は自分なりに探して取り組ませてもらっています。
 これも任期付きのお仕事ではありますが、ありがたいことに、地域おこし協力隊の経験をガッツリ活かせるポジションにつくことができています。
 
 前置きが長くなってますが、今回はこの「任期後どうすんねん問題」、特に、高校魅力化に携わった場合に関してお話ししてみようと思います。

 ただ、あくまでも、長谷川の所感でしかなく、全国の事例を集めまくっての結論ではないのでご容赦ください。

高校魅力化関係がミッションの地域おこし協力隊の任期後について

その前に

 大前提として、地域おこし協力隊は移住定住推進のための施策。
 「いきなり縁もゆかりもないところで生計立てろっていうのも大変だろうし、3年間はサポートするわ。その間にちゃんと仕事見つけてね(or仕事作ってね)」
 っていうのが前提。
 めっちゃ砕いて言っているので、詳しく知りたい場合はこちらをどうぞ。

 なので、地域おこし協力隊の任期中にミッションを達成するための活動をしつつ、ちゃんと自分の食いぶちを確保するための活動もしていく必要があります。とはいえ、高校魅力化関係で携わっている人は公教育に携わることが多いのでなかなか副業や起業の準備がしにくいのが実情。器用に色々こなせる人は違うんだろうけど。

高校魅力化関係の任期終了後の進路

 うちが知っている限り、だけど、高校魅力化に関わっていた地域おこし協力隊はだいたい、①高校魅力化コーディネーター、②公営塾スタッフ、③寮スタッフの3パターンが多い。それぞれ退任後どうしているか、という細かいデータはわからんけど、大体高校魅力化に関わっている人の退任後のルートとしては以下のようになると思う。

  •  着任した地域に残る場合

① 雇用形態を変えて引き続き業務に就く。(地域おこし協力隊から集落支援員制度を適用してもらったり、地域プロジェクトマネージャーの制度を活用したり)
② 法人を立ち上げて、高校魅力化事業の委託をとったり、地域事業などの委託など事業をする。
③ 地域活性関係の活動をしている法人に就職して、高校魅力化の事業の委託をとる。
④ 地域の企業に就職して高校魅力化からは一線を退く。(もしくはサブ活動的(例えば非常勤講師とか)に高校魅力化に関わる)
⑤ フリーランスで本業を自分で確保しながら、高校魅力化の委託を取る。④同様,サブ活動的に高校魅力化に関わる
⑥ その自治体の役場に就職。業務をそのまま継続。(ただし立場が変わるので全く同じことができるわけではない。部署異動もあるのでずっとそこにい続けられる保証もない)
⑦ その自治体の役場に就職。違う業務に就く。

 なお、公営塾を立ち上げた場合は、それを民間塾として独立?させてそのまま公営塾の機能を残して塾を運営していくということもある模様。でも、起業・独立系でやっていく方は大体高校魅力化関係だけでなく、副業(複業)をして事業を成り立たせている印象。

  •  着任した地域に残らない場合

⑧ 違う地域の高校魅力化に関わる。(再度地域おこし協力隊、地域プロジェクトマネージャーや集落支援員で採用される)
⑨ 教育関係の民間企業に再就職。(民間企業への就職はもちろんのこと、教員を目指すことも)
⑩ 教育以外の企業へ再就職。

と、こんな感じに分類わけされるかな、というところです。
「こんなパターンもあるよ!」というのを知ってる方はよければコメントくださいませ。

長谷川のケース

 うちのケースは、上でいくと⑨に相当するけど、多分私立の高校での探究サポートに就いた、という例は珍しい。
 ちなみに、今は、私立高校の仕事とともに、地域おこし協力隊前に個人事業経験があってその仕事を少しやったり、他地域の高校魅力化のサポートを業務委託でやって引き受けております。

 うちの場合は、ほんとうに「こうなりたい!」と思って今の働き方を選んだわけではなく、たまたまそういう流れに乗れた、というところなのであんまり偉そうには言えないんだけど、この経験を踏まえて、任期後を考える時の考え方、みたいなところはお伝えしてみようと思う。

任期後を考えるにあたって大事なこと

① 優先順位を明確にする
 何かの判断をする上で、大事なことは、やっぱり「自分が何をしたいか」を明確にしておくことだとつくづく思う。なので、「今の地域に残ることを優先したいのか、仕事内容を優先したいのか」から考えたらいいかな、と思う。
 うちの場合は、住む場所以上に、仕事内容の方が大事だったし、自分のやっていることの成果が出始めるのが10年くらいのスパンで見ないといけなかったから、「今の仕事を続けるにはどうしたらいいか」をテーマにずっと動いておりました。まぁ、結果としてそれは叶わなかったんだけど…。でも、考えられることはすべてやったし、やり切った感はあるので、自分の中で「与謝野で高校魅力化に携わり続けたい」というのは、手放せてます。
 ちなみに、うちは、地域おこし協力隊になりたい、コーディネーターになりたい、と思ってなった・というよりは、
・ 教育に関わりたい、でも、教員免許もない
・ 自然に囲まれた環境で暮らしたい
 という、2つの条件を満たすには何をしたらいいだろう?と考えていた時に、友人から「こんな仕事あるよ」と紹介されて飛びついたって感じでした。全然情報収集してなかったし、何から情報収集したらいいかも全然考えが及んでいなかったので、事前に情報収集して考えて判断して動いている人を尊敬します笑

 で。

実際に地方で自然豊かな地域に囲まれて暮らせて、教育現場にも携われて本当に幸せな日々を過ごしていたから、「どうしたらこの仕事で残れるか」というのを考えながら過ごしておりました。
 当時は、住むところも仕事内容もどっちも両立させたかったと思って動いていたけど、どっちが大事だったか、というと、やっぱり仕事内容だったな、と、今改めてそう思う。
 自分の話を長々しちゃったけど、まずは、今の地域に残りたいか、場所が変わっても良いから今のような仕事を続けたいか、自分が本当に何をしたいのか、は、向き合った方がよいと思います。

② 2年目が勝負、と考えておく。
 これは、高校魅力化関係ではなく、地域活性で起業をした地域おこし協力隊仲間から聞いた話だけど、起業関係の場合は「2年目に結果が出せておく(軌道に乗せておく)とよい」らしい。それを聞いていたから、2年目の時には割と「続けるにはどうしたらいいか」って考えるようになっていた気がする。ただ、教育系は本当に目に見える結果を出そうとすると中々大変なのです。そもそも関係性の構築だけで1年使っちゃうし。(ちゃんとやることが明確な場合はそうとは限りません)そもそも、この事業における結果ってなんやねん、って話にもなるので、2年目の時になんとかしよう、って思ってても何しよ、ってなるのが実情です苦笑。
 でも、そういう意識を持って日々を模索しながら過ごすことが大事かな、と。

③ とにかく外に出かける。顔を売る。
 今の勤務校に就くきっかけになったのは、その学校に勤めていた先生と繋がりがあってお声をかけていただいたから。別にそれを目指していたわけでもないし、狙っていたわけでもないけど、自分が関わっていきたい分野の人脈を増やしていくことってとても大事。だからこそ、①でも言った「自分は何がしたいのか」を明確にしておくことが大事なわけなんですが。

 ちなみにうちは、1年目の時、学校内で「何か出来ないか」って模索していたこともあって、ずっと学校に居たんだけど、2年目の時に、ふと、「あれ?コーディネーターで地域をつなげるってしないといけないのに、私全然外に出てないやん。外との繋がり持ってないやん」ってことに気づきまして。そこから割と外に出ることは意識し始めた。外っていうのは地域もだけど、地域外で教育系のイベントとかにもちょこちょこ参加したりとか、個人事業主時代の時にやっていた学びの場づくりをやったりとかそういうことも含めて。発信とかもするようになっていたと思う。個人事業主の時から発信はしていたけど、「学校の活動をどこまでいっていいんだろう…」と探っていたこともあった&言えることがないこともあって1年目は発信頻度が落ちたのです。それを2年目以降は徐々に増やしていったような気もする。発信できることも増えていってたし。
 他の人の話を聴くことで刺激も視野も広がるっていう利点もあるので、学校に留まっていることと同じくらい外と繋がりを持つことにはエネルギーを注いだ方がいいと思う。

④ 日々をど真剣に取り組み打ち込む。
 とはいえ、基本は、「次どうしようかな」と考えるのは二の次で、自分の目の前にあることにまずは懸命にど真剣に打ち込むことが大事ではないかな、と思う。これまでの話元も子もないけどw
 最初から自分が「こうしたい!」っていうのがある人もいるかもしれなけど、中々決められない・見えない人の方が多いと思う。任期あり、先行きも定まらない、悪い言い方をすると一時しのぎしかできない地域おこし協力隊に就こうっていうんだから、圧倒的にそういう人の方が多いと思う。うちもなんだかんだで3年間迷走しているし。「教育に関わりたい」、「生徒の生きる力を育みたい」というのだけはずっと持っていたけど、「じゃあどうやって?」の具体は全然決められない人なので苦笑
 だからこそ、目の前のことを一生懸命やる。一生懸命やってたら「自分はこれが好きかも」、「これは嫌かも」、「これがしたいかも」、「今やっているのはちょっと違うかも」とか、そういうのが見えてくるから。自分が見えていなくても、環境が整っていったり自分が予期せぬものを呼んできたりするから。うちがまさにそうでした。私立高校からお声がかかるなんて思ってもみなかった。自分で掴みに行こうとする姿勢も大事だけど、どうにもこうにもならない!って時は、それを一旦手放して、目の前のことに集中しちゃったらいいと思う。リミットは迫ってくるんだけど。気持ちは「どうしよう」ってずっと不安は付きまとうんだけど。
 でも、どうしようもできないもんはどうしようもできないんで(笑)
 目の前のことに一生懸命打ち込んで、自分の影響を及ぼせる範囲でやるだけやってあがくだけあがく。そういう姿勢が大事なのかもなぁ、なんて、理屈も根拠もなんもない言い方しちゃって申し訳ないんだけど、そういう目に見えない力学はやっぱりあるから。そういう流れを起こせるように今を懸命に生きる、ただそれだけなのかも。

最後に

 私が任期中、自分自身もすごく迷ったことだったし、高校魅力化界隈の他の協力隊でも「任期後どうすんねん問題」は必ず話題にあがるし結論が出ない、自分では一定どうしようもできない領域の話だったりします。
 だから、自分でできることとしては、

・ 心構えを整えておくこと
・ 役場職員を始め周りの人たちとの関係を良好にしておくこと
・ 定期的に任期終了後の話を関係者とする
・ 常に「どうしたいか」は自分に問う
・ アクション出来ることはアクションする

 くらいだと思う。
 うちは本当に環境に恵まれてた。高校魅力化に携わる人たちと関われるネットワークを用意してもらえていたから。

 何をどうしたらいいかは、本当にケースバイケースなので、状況によると思う。適切なアドバイスが何処までできるか、というところはありますが、もし同じような状況で、周りに頼れる人がいない・・・・!そんな方がいるなら、私で良ければ相談には乗りますので遠慮なくコンタクトください。初回は無料で対応します^^

 え!?お金取るの!?と思われるかもですが、大体1回で事足ると思っています。こういう活動をしようって言うんだから、自分で考えて判断して行動できる人たちが多いと思っているので。 
 ちなみに2回目以降必ず有料です!という話でもないです。ただ、時間は有限なので。 
 余談ですが、これは私に限らずですが、相談に乗ってもらえる≒その人の時間をいただいている、ということなので、そういったことを分かって人と接すると、それだけで相手といい関係性が築きやすくなります◎人間関係に悩んでいる人は是非そういった視点を持ってみるところからしてみるのはいかがでしょう。 
 話は逸れましたが、そこに理解がちゃんとある人とお話をしたいな、というだけなので、ご理解くださいm(__)m

 長々話をしましたが、私は自分の経験したことが同じ境遇の人の役に立つと思って発信しているし、力になりたいと思っているので、この記事を含め他の記事も参考になっていれば幸いです^^

 ではでは長くなってしまいましたが、今回はこの辺で! 
 今回もご一読くださりありがとうございます!!

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長谷川夕起/社会教育士&探究学習コーディネーター・元高校魅力化コーディネーター@京都府
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