4月17日の雑記。煙草について。
わたしは偶に煙草を吸う。
だれの影響かと言われたら、
まあ雑記には収まらないのだけれど。
「意外だね」
よく言われる。本当によく言われる。
まあね、演じることが得意だからね。
ただ、「これがあなたの意の外ならば、わたしのことをよく知らなかっただけじゃないの」と内心思ってしまうほどには天邪鬼なので。
こんな自分のお小言は煙とともに夜の空に吐き出してしまおうか。
なんで吸うかなんて野暮なこと、
いままで考えたこともなかったのだけれど。
今日玄関から通りを眺めながら
吸った一本で、なんとなく思うことがあった。
だから今日の雑記はこれにしようと腑に落ちた。
「自分の強さを保つために」
こんな理由は綺麗事。
分かってる。
ただの喫煙、されど喫煙。
けれど、
いやなことがあったとき、
自分を奮い立たせるとき、
自分が強く在ろうと、居なきゃいけないと思うとき。
自分の「芯」を確認しようとして。
そんなときにふと煙草を手にすることに気付いた。
基本的に煙草を吸うときは
だれかと連れ立って行くタイプではないので。
ひとりで空を見ながら吸う本数のが格段に多い。
今日は、
いよいよ自分のなかにストレスを抱えきれなくなって
知り合いにつらつらとぶつけ打ち明け綴ってみた。
客観的に見ても、
自分が持っているものはストレスと呼んでいいことを共有してもらって安心して。
なんとなく笑えるようになって。
それでも根幹は解消されていないわけで。
堪えないといけないから、
いまは堪えないといけないから。
甘えてんな。
そんな弱くなかっただろう。
だれかに頼ることを覚えた甘ちゃんの自分なんて、
きっといまは不必要だ。
「強い自分」を見出すために、思い出すために、削り出すために。
そして一本を手に取る。
夜の街は、
紙がチリチリと燃えてゆく音が響くほどには静かで。
夜の街は、
火の色だけは輝かせてゆく。
気づくと思ったより自分は感情を吐き出すことが苦手で、
自粛期間と家にいればいるほどに内側に巻き込んでいく。
結局はいつまで経っても何年経ってもそういう人間。
自分が我慢すれば、口を閉ざしていれば。
口だけ笑って闇の色を塗りたくったような眼をする。
そんな綺麗事、とっとと棄てちまえば楽なのに。
ここに書き出しているうちはまだましな方だろう。
知り合いに伝えたおかげで、ようやく少しだけことばにしてもいいのだと思ったくらいだから。
ぐらぐらと揺れる世界の中で、
強い自分を見つけようと。
煙の先を見つめても。
いまこの瞬間になにが見つかるわけでもない。
ただ、
これがわたしが煙草を吸う理由。
わたしは残念ながらこの「強がり」がないと、
少しも笑ってはいられないから。
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