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ナオコライフ②7 タロットカードを触る愛着からはじまる

2023.8.1

早朝のコーヒー一杯。今暑いからか、朝しか飲まない。真夏の光を感じる日々。読書は少しずつはじめられて、ちびちびと読んではいる。庭のことは最近母が夢中で水やりし、その間わたしがごはんを作るという関係に。目指したいところってどんなだろうと、ふと思う。暮らしに根ざした部分をやりつつ、やりたいことを夢中ですすめること。暮らしの部分はこの広い家の中では一人ではどうにもならない。時間は十分ある。体力的な問題だ。最近とにかくよく寝る。朝は相変わらず早いけど、他の時間によく寝ている。眠たくてしょうがない。魂が休むようにしてるのかもしれない。

もう八月。時間の流れが早く、濃密で、二ヶ月前を思う。くるっと輪が回ってしまったようだ。突然突き動かされて東京へ行ったのがはじまりだった。あの時から変わった。まだ、わたしはタロット、カードリーディングに関して赤ちゃんみたいな状態で、とにかく吸収する時期にいる。

さっき、友だちと電話していたら、あなたみたいに心の弱い部分をわかっているからこそできるのよ、といってもらえた。それが良い方へ向けばいいけれど。

夕方雨が降った。恵みの雨だ。


2023.8.2

早朝三時。換気扇をつけて台所ですごしている。暇さえあれば、タロットに触ってシャッフルしている、こんな愛着がまず自分を満たす。ただ、カードを眺める時間を持つことがいずれ実になってくると信じている。なんでも最初は遊ぶことが大事で、子供のような心がいつか育ってくることになるような気がする。タロットをやるうえで、「愛」というキーワードが浮上してくる。今の時点では、わたし個人のリーディングのためだけではなく、そこに他者とのつながりを求める傾向にあって、これは漠然とだけどわたしの中でイメージがある。どんな形でつながっていくのかまだ答えは出ないけれど、いつか実現させたい願望がある。タロットカードを使って自己表現していくには、まだ時間がかかるとおもうし、勉強が必要であるから、日々の過ごし方にかかっている。ゆっくりやっていく。

昼ごはん後に、アイスティーをつくる。昨晩雨が降ったからか、いつもより幾分涼しい。隣の居間からはテレビの音が聞こえてくる。なんでもない日々を愛おしく感じる。二階の部屋へ。いろのみを聴く。蝉の声とのハーモニー。宮地尚子『傷を愛せるか』をやっと読みはじめる。この暑い最中、読み切れるだろうか。ずっとそのままになっていた本。

今日は満月だけど、心穏やかでいる。もしかしたら、赦せたのかもしれないと、だからこんなにも心が静かでいられるのだろうか。音楽と空気とわたしが一体となっていて、溶け合っている。


2023.8.3

暗がりの中、むっくと立ち上がる。麦茶を飲む。映画を観たいなとおもうけど、発症してから観れなくなったのでどうしようもない。母はもちろん居るけれど、もっともっとひとりになりたい。今、そんな願望がある。鳥がしきりに鳴いている。朝はひんやりとしている。

外は朝から工事音が激しく、実は隣の部屋にある冷房をつけてこもって寝てしまった。午後も工事は続いている。出かける気にもなれず、ひとりになりたい。

工事音が止み、冷房から出る。もわっとした空気の中で、扇風機にあたってやっと取り戻す。アイスティーを淹れる。

沖縄を想い出す。若い頃、海辺でキャンプしていた。海開き前で人はまばらで、プライベートビーチのようだった。夜は毎晩火を炊いた。若い頃のことはまるで映画を観てるみたいだ。何も知らないで、今だって知らないうちだけど、だからこそ無敵だった。若いってそういうことだ。

おもむろに、タロットを取り出す。シャッフルして三枚引きする。まだまだやることがあると信じたい。






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