『ねこのめ美術館』で埴輪を見る
行きたかった展覧会だけど行けそうにないのでテレビで鑑賞。
10分間の番組で約11体の埴輪を紹介してくれた。
助かる……。
『挂甲の武人』が5体並んだのを目の当たりにして「戦隊ハニワジャー」と、なんとも面白い発想。
猫(アニメ)ゆえに自由気ままで、なんと国宝埴輪に登るという暴挙に!
しかも叩いた!
埴輪を叩いた経験がないのだけど、テレビで叩いた時の効果音が陶器を叩いたような音だった、
埴輪も陶器も製法は似ているので、音も近いのかもしれない。
トーハクの常設展に銅鐸を叩けるところがあるみたいに、埴輪を叩けるスペースとかあったらちょっと音を確認してみたい。
ボス猫はこの他に『家形埴輪』の中に入ったり『馬型埴輪』に跨ったりと傍若無人。
けどそんな合間にもボスは作品をちゃんと見ていて、笑顔の『鍬を担ぐ男子』や『盾持人』の見て「戦うごっこ遊び」しているみたいと感想。
実際、墳墓の周りに配置されていた割には笑顔のものが多い。
高槻市で出土した方の『挂甲の武人』と『捧げ物をする女子』が並んでいるのを見て、笑顔でデートしているみたいという、発想力も相変わらず素晴らしい。
いろいろと展示品を見てボスが思ったのは「埴輪は現代のぬいぐるみ」だということ。
子供はぬいぐるみが大好きで「ごっこ遊び」をしたり一緒に寝たりする。
ぬいぐるみはみんなを癒す存在であり、リアルな造形というよりもデフォルメしてキュート。
埴輪も同じで、亡くなった人も癒されてほしい、ゆっくりと眠ってほしいという思いで作られたのではと、ボス猫は埴輪が癒し系とされる理由を推察してみせた。
ボス、やっぱりすごい。
ついつい埴輪の緩いフォルムに「技術力が今ほどではないため」とか、そういうロマンスも妄想力のカケラもないことを考えてしまうのだけど、ボスみたいに埴輪とぬいぐるみは同じ立ち位置かもって思う方が豊かな発想力で良いと思う。