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ノォトといいます。新潟住まい。 仕事をしながら、育児をしながら、読書をしながら、音楽を聞きながら、繰り返しの日々が少しでも色づくよう、ゆっくり文章を綴ります。実用性のある記事は他の人にお任せします。

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  • Kotonoha

  • 私の本棚(漫画)

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右手に雑音 左手に約束を

【私の漫画棚 - No.002】 作品:水は海に向かって流れる 著者:田島列島 出版:講談社 ✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎ 不倫した親の罪は 子が追うのだろうか ✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎ あらすじ 親同士の不倫をめぐる数奇な関係のふたりが、 ある日同じ屋根の下に集う。 物語は、主人公である直達(なおたつ)くんが通学のため、叔父の家に住まうところから始まる。 引っ越しの日、雨で濡れる駅に着いた直達くんを迎えに来たのは、榊

    • 漠然とした行き場のない想いを抱えて

      【 私の本棚 - No.002 】 作品:明け方の若者たち 著者:カツセマサヒコ 出版:幻冬社(2020年) *** あらすじ 「私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?」 その16文字から始まった、沼のような5年間。 明大前で開かれた退屈な飲み会。そこで出会った彼女に、一瞬で恋をした。本多劇場で観た舞台。「写ルンです」で撮った江の島。IKEAで買ったセミダブルベッド。フジロックに対抗するために旅をした7月の終わり。世界が彼女で満たされる一方

      • 愛と言う名の鋭利な刃

        【 私の本棚 - No.001 】 作品:停電の夜に 著者:ジュンパ・ラヒリ 翻訳:小川高義 出版:新潮社(2000年) *** 概要 この書籍はジュンパ・ラヒリのデビュー作、「停電の夜に」を含む9編を集めた短編集。表題作である「停電の夜に」は若い夫婦の冷めきった関係の中で、あるひとつの愛の姿を描いた作品です。こちらの一編を紹介します。 *** 要約 物語はある工事の知らせから始まる。これから5日間、午後20:00からの1時間だけ、工事のための停電があるらしい。

        • 不健全な夜のススメ

          過去の思い出はただ美しくて、 今この現在はまだ何色なのかすらわからない。 会社で働き、多くの時間を仕事に費やす日々の中で、やりたいことが山ほどあって、やれないことも山ほどあって、それでも時間は有限で、やれなかったことを過去に求めたりなんかして、…あぁ不健全だねぇなんて思う。 もっと音楽を聴けばよかったし、もっと本を読んで、映画を見て、感情なんかぐちゃぐちゃにしてやればよかった。深夜の得も言えぬ高鳴りに身を任せて、バカみたいな文章を書いて、あなたに会えてよかったなんてポエム

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          正義と悪を天秤に載せて

          【私の漫画棚 - No.001】 作品:ワンパンマン 原作:ONE  作画:村田 雄介 出版:集英社(2012〜) ある日テレビを点けたら、人気のアニメ特集をやっており、「ワンパンマン」が取り上げられていた。 ひな壇に座る誰かが「なんでもワンパンで倒しちゃうんですよ!スカッとします!超面白いですよ!!!」って言う書評をしていてうんざりしていたところに、『我々の世代はガンダムだよ!話をすすめるほどに相手にも立場があり、戦わなければならない理由があるっていうことがわかってくる

          正義と悪を天秤に載せて

          自己紹介とプレイリスト

          自己紹介をしたいところなのですが、紹介するほど本当に何者でもないので、私の血肉となった楽曲たちをここにおいておきます。 最近はすっかり減ってしまったのですが、私はiTunesに向かう時間が案外長かったように思います。要はプレイリストを作るんです。自分だけのお気に入り楽曲をカスタマイズする。あの時間がすごく好きでした。私のプレイリスト内は、まさに好きのるつぼ。 その一方で… 熱狂したりこじらせたり 新たなものに触ろうとしたり 出会いと別れを歌詞に重ね 孤独や痛みと過ごした

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          ペトリコールとあの香り

          概念が言語化されるということは物事に輪郭が与えられるということだ。 与えられた輪郭は、意味を定義され、一般に広がり、辞書に載り、やがて普遍化していく。 ざっくりと身近な例をあげれば…世のお金の流れに伴って物価が変動する"現象"を、経済の専門家は、デフレやインフレなどと名付けて扱いやすくした。名前が与えられてぼんやりとしたそれを理解しやすくなったのだ。これは「名前」の存在意義の大事な部分だと思う。 私は雨の匂いが好きだ。とりわけ、雨が降り始めた途端に沸き立つ、あの香りが好き

          ペトリコールとあの香り