広告代理店若手営業の苦労: 広告賞の応募

広告代理店で営業として勤務していたころの話。
広告業界で働いている方はご存じだと思うのですが、実際に世の中に出た広告映像や広告グラフィックのアワードというものがあります。

例えば、、
「日経広告賞」「JAA広告賞」「フジサンケイグループ広告大賞」
「ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」「広告電通賞」などなど

これらの応募書類や素材の手配は若手広告営業の仕事なのです!
そして、これがめちゃくちゃしんどい、、、

広告賞の応募 しんどいベスト3

①そもそも出したことがないから勝手がわからない
そもそも、広告賞なんて出したことがありません。しかも、この広告賞というのは営業的にはめちゃくちゃ大事というものではないのですが、携わってくれているクリエイティブの人たちにとってはとても大事なのです。
あくまでクライアントの広告物ということもあり、クライアントの許可をとったりする関係で営業が応募をすることが多いと思うのですが、受賞したら実績にできるため、出したい気持ちが強いのはクリエイティブのほうなのです。
そのため、万一出し忘れたりしたら大変です。CD(クリエイティブディレクター)には怒られるわ、営業部長には怒られるわ、しかももしクライアントも広告賞に興味がある場合は大炎上します。笑

②スタッフリストの書類記入が若手には難しい
だいたいの広告賞がそうだと思うのですが、応募するとき、あるいは受賞後にスタッフリストを記入する必要があります。
CDはこの人、AD(アートディレクター)はこの人、監督はこの人、カメラマンはこの人、そしてそれぞれの人の会社名まで。。。
どんな人が制作にかかわっているのか、どのレベルの人まで名前を書けばいいのか、社内はまだしも社外の情報は誰にきけばいいのか、
部長も細かく把握しているわけではありません。かといって、先輩のCDに頼むのも緊張します。
若手営業にとって、スタッフリストを埋めるのは至難の業なのです。。。

③素材集めが難航する
応募するときに、実際の広告物を一緒に出す必要があるのですが、
その素材を集めるという作業も待ち構えています。
新聞は掲載紙さえあればいいので、簡単なのですが、TVCMの場合はXDCAMやHDCAMという、いわゆるビデオテープみたいなものを手配する必要があります。
これはCMを放送するときに、これを流してくださいとテレビ局に送るもので、放送後は基本的には社に返送されるものなのですが、
まだ返ってきてない場合もあるし、いっぱい広告賞に出すとなくなってしまって、また新たにお金をかけてつくる必要があったりします。
一番大変なのは、ケースフィルムという、こういう広告キャンペーンでしたという説明用ビデオを作る場合があるのですが、これがもう本当にしんどい。
お金はかかるわ(誰がだすかでもめるわ)、時間はないわ、でも中身にこだわらないといけなくて大変なのです。笑

でも一方で、勉強にもなった

一方で、勉強にもなったなあと思います。
時間のない中で、いろんな人に連絡して、物をそろえて着地させる。
わからなかったら、広告賞の事務局に連絡をしたりして何を調えればいいかを考える。広告映像やグラフィックの制作も、この進め方は基本的に変わりません。
という、なんか美化してしまっていますが。。笑

雑用にもなにかしらの意味があるんだなあと、社会人になって思った一番最初の経験でした。

ではまた~

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