週刊日本医事新報 新型コロナウイルスの記事 まとめてみました 8/22-8/28
8/22-8/28に『週刊日本医事新報』に掲載された,新型コロナウイルスの記事をまとめてみました。
■NEWS(無料記事)
▶塩野義製薬のCOVID-19ワクチン・治療薬開発:新製剤に変更しワクチン開発加速、年度内提供目指す─経口抗ウイルス薬の国内治験も開始【Breakthrough 医薬品研究開発の舞台裏】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する国産ワクチンの早期実用化を目指す塩野義製薬。2020年4月に遺伝子組換えタンパクワクチンの開発を決定、同年12月に国内治験実施にこぎ着けたが、試験を進める中で「より高い中和抗体価を達成するにはアジュバントの切り替えが必要」と判断。アジュバントを変更した新製剤による国内第1/2相臨床試験を今年7月からあらためて開始した。……
▶都内の全病院・診療所に「最大限の入院患者受入」「在宅医療」など要請
田村憲久厚生労働相と小池百合子東京都知事は8月23日、新型コロナ感染症について厚労省内で意見交換し、 自宅療養者数・重症者数の急増に対応するため、都内のすべての医療機関などに対し感染症法に基づく協力要請を行うことを決めた。……
▶地域医療構想の経済誘導を巡る賛否で各側が対立―中医協総会
8月25日の中央社会保険医療協議会総会で行われた入院医療の議論では、新型コロナウイルス感染症の対応に追われる医療機関に配慮し、次回診療報酬改定は小幅な手直しにとどめるべきだとする診療側の意見と、人口構成や疾病構造の変化への対応は待ったなしの課題だとして地域医療構想の実現をこれまで以上に診療報酬で強く後押しするべきだとする支払側の意見が対立する場面があった。……
▶政府、感染拡大地域中心に「野戦病院」設置要請―中和抗体薬は外来でも使用可能に
菅義偉首相は8月25日、緊急事態宣言の対象地域拡大(8道県追加)決定後の記者会見で、宣言地域を中心に新型コロナ感染症に対応する「野戦病院」(臨時の医療施設)を増やす考えを示すとともに、軽症~中等症の新型コロナ患者に使用する中和抗体薬「ロナプリーブ点滴静注セット」(一般名:カシリビマブ・イムデビマブ)を入院患者だけでなく外来患者にも使用できるようにする方針を示した。……
■識者の眼(無料記事)
▶「コロナで考えたこと(その2)─“なんちゃってかかりつけ医”は必要?」邉見公雄
今回のコロナで判ったことの一つは“なんちゃってかかりつけ医が大勢いたことである。第5波では国の財政支援もあり少し減った(?)ようだが、第1〜3波位までは酷かった。「発熱者お断り」や「コロナの疑いは病院へ」などといった張り紙が張られている診療所が全国各地に存在した。もともとビル診療所の診察時間は9〜5時でかかりつけ医機能は小さく、真のかかりつけ医にはなれないのでは? と個人的には思っていた。……
▶「平時から在宅医療を実施する体制作りを!」草場鉄周
第5波のただ中にあって、政府、そして日本医師会も自宅療養する感染者への訪問診療を積極的に展開するように全国の開業医に呼びかける状況にようやくなった。昨年夏の第2波を経験した2020年9月時点で、筆者の所属する〈コロナ危機下の医療提供体制と医療機関の経営問題についての研究会〉では以下の提言を発出した。……
▶「新型コロナ感染を少しでも減らすために─リスクの『引き算』から、最低限できることの『足し算』へ」和田耕治
人と人とが会うという接触機会を減らせば、新型コロナの感染者数が減少に転じるのは明らかである。誰もが1年半の経験を通じて「これぐらいなら大丈夫」だと思って生活するようになっているが、デルタ株の広がりやすさや脅威がどこまで理解されているだろうか。……
▶「感染症は人間学」槻木恵一
う蝕や歯周病は、細菌感染症である。国民病と言われており罹患者数は多いが、口腔ケアにより予防効果の高い疾患でもある。しかし、一辺倒な歯磨き指導だけでは、必ずしも改善しないことを経験している。甘いものが好きな人はう蝕になりやすいとか、タバコは歯周病を進展させるとか、予防には生活習慣の改善が極めて重要な要素なのである。……
▶「感染対策の基本を知らない日本政府」渡辺晋一
新型コロナ感染爆発で、日本各地で医療崩壊を招いている。この機に至っても、政府は緊急事態宣言の発出だけで、実現可能な感染対策をほとんどしない。人流を50%減らすというが、人流を増やすオリパラをしている時に、この言葉は国民に届かない。……
▶「コロナ禍の睡眠障害」山本晴義
コロナ禍において、孤独や不安を感じる機会が増えている。先行きの不透明さも拍車をかけていることは否めない。先日発表された、パナソニックが今年6月に全国の成人548人に行った睡眠に関する調査でも、満足度に関しては約66%と7割近くが「全く満足していない」と答えている。……
■この人に聞きたい(有料会員記事)
▶小児COVID-19関連多系統炎症性症候群とは?(宮入 烈 浜松医科大学小児科教授)
新しい疾患概念─MIS-C/PIMSの特徴は?/MIS-C/PIMSは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染してから2~6週間後の回復期に、川崎病を疑わせるような多臓器に強い炎症を起こす病気です。症状は、発熱、腹痛、下痢、全身臓器の障害、特に心機能の低下がみられるのが特徴です。発疹、結膜炎、粘膜病変を生じることもあるところが、川崎病と似ています。……
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