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ラルンガルゴンパの外国人規制が始まったとか始まってないとか情報が錯綜してたけど、するりと入れてしまった【中国・甘孜⇒ラルンガルゴンパ】

2016年当時、旅をしたくても行けない場所、行くことをオススメできない場所がたくさんあった。
例えば、当時はISILが活発に活動を行っていた時期で、もう一度トルコでテロがあったら今回はトルコに行くのを諦めようと思っていたら、世界一周出発数週間前にイスタンブール空港でのテロが起きてしまって本当に諦めたり。

逆に当時は何も問題なしに行けたのに、今は政治の状況なのか自然の問題なのかで行き難かったり、行けなかったりする場所もある。

今回はそんな場所のひとつ。ちょうど私が訪れたときに外国人規制が始まってしまったっぽかった。その後の動向は追っていないので解除された時期もあったのかもしれないが、先日調べたところ今も規制中らしい。

2016/6/26投稿

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以前の記事でお伝えしました通り、東チベットの旅の最大の目的は五明佛学院(ラルンガルゴンパ)へ行くこと!今回はそのラルンガルゴンパに行ったときの話でございます。 


この日の移動も早朝、乗合タクシーです。昨日のうちにブッキングしたドライバーは、髪型や顔の雰囲気、笑った感じが、ガレッジセールのゴリさんに似ていたので以下、ゴリさんと呼ぶ。


まずは宿のおばちゃんに電話をかけてもらい、ゴリさんの車に迎えに来てもらいます。(英語は通じないのでジェスチャーで乗り切る)

が、まずピックアップの時間は昨日言われた時間より40分以上も遅いし、ピックアップされてからの朝ごはんタイム、更にその後客引きタイムがありました。…デジャブ

なので、ミニ肉まんをWさんとシェア。10個入り10元(約166円)

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肉まんを買ってすぐに車内に戻っていると、「朝ごはんタイムだよ」のジェスチャーが伝わってないのかと思ったのか、自身の朝食から戻ってきたゴリさんが、心配そうに私たちに再び、ご飯タイムジェスチャーを見せてきました。…この気の使い方もなんだかゴリさんっぽいんだよね。多分、本物のゴリさんよりずっと若いけど。


さて、この日の私はというとお腹の調子が結構悪うございました。理塘での薬ドカ飲み&白湯がぶ飲みの余波が遅れてやってきたのか、甘孜で食べた何かがあたったのか、昨日の物乞いに心ではなく腹を痛めたのか…どれが原因か定かではないのですが。
まだ空も暗く肌寒い朝5時にお腹が痛くて目が覚めたのですが、この日からラオスを抜けるまでの約2週間もの間、早朝のトイレ目覚めが恒例化してしまうのです。もはや目覚まし時計いらず…!


ドライブ中の腹痛に耐えるための唯一で最も素晴らしい方法といえば、寝ること。てなわけで、移動中はほとんどを寝て過ごしました。後から聞いた話だと、この日のドライブが東チベットの旅で一番景色が美しいと言う人もいるということ。が、私は景色を楽しむ余裕など持ち合わせていませんでした。

途中の町で1時間半くらいお昼休憩があったけど、ここで何か食べたら後悔することになりそうだったので我慢。
ついでに公共トイレも探したけど残念ながら見つけられなかった…。トイレを探してさ迷っている時にとあるお店で食事中のゴリさんと目が合ったのですが、またまた食べるジェスチャーで、お昼休憩だよということを教えてくれました。この気の使い方、やはりゴリさんである。



さて、そんな腹痛の私とWさんはこの日、色達(セルタ)に行きたいとゴリさんに伝えていました。とりあえず色達に1泊し、翌日にラルンガルゴンパへ向かうというスケジュールを立てていたからです。

しかし、見聞きした情報によると、乗り合いタクシーは、まずラルンガルゴンパの前に到着。その後、色達に向かうとのこと。

外国人の規制が始まったとか、始まってないとか微妙な時期だったので、検問の有無などその場の状況次第でラルンガルゴンパの前で降りてしまうのもアリだと話していました。到着も昼過ぎなので、観光するにも充分な時間はあります。


タクシーは色達に向けてぐんぐん走っていきます。道路脇に「五明佛学院」という看板が出始めてから、2つほど検問がありましたが何事もなく無事にスルー。外国人の規制が始まっているなら、確実に悪いことをしているのでドキドキです。

あ、もしかしたら「見た目中国人化作戦」が功を奏したのかもしれません。
どんな作戦かといいますと、これまで旅してきた経験から、中国人(チベット人)は、ほとんどマウンテンパーカーを着ていない。薄手のダウンを着ている人が多いので私もそれで対応。加えてニット帽を被っている人は皆無に近いので、どんなに寒くても被らない。以上。……どう思います?やっぱり多分作戦の効果とか関係ないですね、はい。


んでもって先に書いたルート情報がビンゴで、まずはラルンガルゴンパの門の手前で、1人降りて行きました。ここで私たちも降りるか迷っているうちに、タクシーは発進。「ああ失敗した!でもまぁとりあえず色達に行くか。」なんて思っていたら、なんとタクシーは門の方へ向かって進んで行くではありませんか!!そして、あれよあれよという間にラルンガルゴンパのなかへ入ってしまったのです。

同乗していたお兄ちゃん2人組の行き先がラルンガルゴンパだったようです!
ラッキーが重なって、念願のラルンガルゴンパに行くことができました。…これも日頃の行いがよかったからか。ありがとう神様、いや、仏様、…いや、ラマ様!!
(ちなみに門の手前に公安の車が止まっていましたが、私たちが通った時には全く仕事をしておりませんでした。)


さぁ念願のラルンガルゴンパの写真がこちらです!

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すり鉢状になった丘に紅い僧侶たちの家が並ぶさまは圧巻の一言!
実際になかを歩いて見ると迷路のように感じるほど、たくさんの家が軒を連ねています。

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この景色もそうですが、ラルンガルゴンパで私が1番見たかったのは「鳥葬」
魂が抜かれた人のカラダを天へ送るために鳥たちに食べてもらう行為です。チベットの人たちは「天葬」と言うそうです。

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その天葬が行われる「天葬台」はこのすり鉢状になった場所から2つほど丘を越えたところにあります。
歩いても行けるという話も聞いていたし、せっかくなかに入れたのに再び門から出た際に検問で捕まってしまうのも嫌だったので歩いていくことにしましたが、すぐ後悔…。見た感じ、すぐ丘を越えられそうだったのですが、ここは標高が高いからか、非常に疲れる!

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(こんな感じの丘を越えます。丘には至るとことにタルチョが。)


丘を越えるために多分1時間半以上は歩き続けました…。鳥葬も行われる時間が決まっているため、もう間に合わないかと思いましたが、これまた運がよく、途中から見学することができました。

写真撮影禁止だったので写真はありません。(中国人はふつーにスマホで撮っていたけど)
鼻に漂ってくるのは火葬場のにおい。もう真っ白になってしまったヒトが数え切れないほど多くのハゲワシたちについばまれ、みるみるうちに骨だけになっていくのがわかります。

日本人にはない宗教的概念。もう少し近くで見てみたいと思い近寄ってみたところ、なんとも言えない強烈なにおいが。「死」に対して本能的に拒否反応を示しているのでしょうか。このにおい、私には受け入れることができませんでした。


個人的にチベット文化圏では日本にいるときよりも「風を感じる」ことが多かったのですが、ここは他の場所よりさらに風を感じる場所でした。

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そろそろ陽も傾き始めました。ラルンガルゴンパ内のホテルは泊まれないという情報が入ってきていたため、宿探しのために色達へ向かいましたが、そこで私とWさんは予期せぬ事態に疲労困憊してしまうのです…!つづく。

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