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浮世絵の楽しみ方

日曜日に大阪心斎橋にある浮世絵美術館に行ってきました。

実は、、何を隠そう私は浮世絵初心者なのです。ですが、そんな私でも作品を楽むことができ、更には浮世絵の魅力に気づけたので、今回は浮世絵の楽しみ方や展示の見どころについて語りたいと思います。


展示について
2022年7月現在の展示テーマは『浮世絵匠の技』。
誰もが知っている葛飾北斎や歌川広重をはじめとする江戸時代後期ー大正までの浮世絵師が手がけた作品がずらりと並んでいました。それぞれの作品の注目ポイントが別紙に書かれてあり、浮世絵師による匠の技を垣間見ることができる展示となっていました。

今回はそんな中でも私が驚いた浮世絵の技法を2つご紹介します。

技法その1  空摺り
空摺りとは浮世絵の摺りの技法のひとつで、和紙に凹凸をつける技法のことを言います。現代でいうエンボス加工みたいなものです。
着物の柄や雪の降りしきる様子、桜の花びらまで様々なところにこの技法が用いられていました。

 "空摺はどのように制作するのか、現代の職人さんに聞いてみた" note 太田記念美術館. 2022年9月8日.https://otakinen-museum.note.jp/n/n68eb60727d02,(2022年7月19日)

空摺りの作品を見て、浮世絵は三次元のアートであることに気づきました。浮世絵はコンピューターでは表せない表現方法があり、ますます奥深い。

技法その2 ぼかし
その名の通り画中にぼかしが入っている技法のことですが、これがなんとまあ美しいのです。

下の作品は葛飾北斎の現代復刻版ですが、左下の淡いブルーの情景に着目してみてください。空と雲の境目のぼかしがとても淡く綺麗ですよね。こんな風に絶妙な塩梅でぼかしを入れられるのはまさに匠の技をもってしてできる技だそうです。

葛飾北斎
『富嶽三十六景 凱風快晴』 現代復刻版。

もちろん上記の2つのみではなく、そのほかにもたくさんの浮世絵に関する技の紹介がありました。また、写真はないのですが個人的に心ときめいたのは歌川広重の作品です。彼の作品は江戸時代の町民の雰囲気だったり表情を上手に汲み取ってそれをそのまま表現しており、当時の活気、民衆のおしゃべりまでがこちらに聞こえてきそうな作品を数多く残しています。その観察力と力量には言葉もでません。

最後に
もしも今回の記事で浮世絵に少しでも興味を持ってくれた人がいてくださるとうれしいです。私も初心者ですが、これからもっと浮世絵の世界を知るべく、いろんな作品に触れてみたいと思います。


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